名古屋鉄道にてAI画像解析装置を導入した踏切監視システムの本格運用を開始
最終更新日:2023/11/27
名古屋鉄道、トヨタシステムズ、名鉄EIエンジニア、東邦電機工業の4社は、AI画像解析装置を導入した踏切監視システムの本格運用を11月6日に発表しました。
このAIニュースのポイント
- 名古屋鉄道をはじめとする4社がAI画像解析装置を導入した踏切監視システムの本格運用を開始
- 踏切道を通行する人や車をAI画像解析で判別し、列車の接近中に危険な状況が確認された際に、異常を検知するシステム
- 名古屋鉄道 瀬戸線 新瀬戸2号踏切にて11月10日(金)の初列車から運用開始
名古屋鉄道株式会社、株式会社トヨタシステムズ、名鉄EIエンジニア株式会社、東邦電機工業株式会社の4社は、AI画像解析装置を導入した踏切監視システムの本格運用を発表しました。
名古屋鉄道ら4社は、AI画像解析により踏切道を通行する人や車を判別し、列車が接近中に人や自動車の滞留など危険な状況が確認された際の異常検知システムの実証実験を2022年12月5日から実施してきました。今回、異常検知システムを踏切付近に設置してある表示装置と連動させる仕組みを構築した上で本格運用を開始します。
踏切は人や自動車が列車と接触する恐れがあることから「鉄道における弱点箇所」と言われており、全国で年間200件程の踏切事故が発生、死傷者数も100人を超えています。また、その都度列車の運休や遅延を伴うため、社会的な影響も大きいです。
このような状況に対して、交通に関わる事業者が互いに協力し、踏切の安全性を向上するための仕組みを導入しました。
現行の踏切内における異常検知では「踏切内に物体が存在しているか」を検知しているのに対し、新しい踏切監視システムでは、踏切内に加え、踏切の周囲も含め、カメラ映像に映っている人や自動車等の動きを検出・解析するAI画像解析技術を用いています。
これにより、従来よりも異常検知の精度の向上が実現しています。このシステムが危険を判断した際には、連動した表示装置により列車の乗務員に対して踏切の異常を知らせる信号が表示されます。これにより、従来では困難であった事故の予兆を検知し、事故発生を防止するシステムとして運用可能です。
今回運用開始された踏切監視システムは、名古屋鉄道 瀬戸線 新瀬戸2号踏切にて、11月10日(金)の初列車から運用を開始しました。設置箇所については順次拡大を予定しており、2023年度内で10踏切での稼働を予定しています。
出典:名古屋鉄道株式会社
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