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Hugging Faceとは?使い方からかかる料金まで詳しく解説

最終更新日:2026/02/03

Hugging Faceとは?

生成AIを使ったアプリ開発に携わっているけれど、最先端のAI研究の結果を開発に生かせないか悩んでいる人はいませんか?

AIは研究の現場から次々と新しい技術が生まれる分野であるため、モデルや手法の進化についていくのが難しいと感じている開発者の方も少なくないのではないでしょうか。

この記事では、そんな人の情報収集や実験に役立つプラットフォーム、Hugging Faceについて詳しく解説します。

Hugging Faceとは?

Hugging Faceとは、世界中の研究者や開発者が公開しているAIモデルやデータセットを集約し、誰でも簡単に試したり、自社のアプリケーションに組み込んだりできるAI開発プラットフォームです。

AIモデルやデータセットをダウンロードできるだけではなく、モデルの検証、実行環境の提供、API連携までをサポートしているのが特徴的だと言えるでしょう。

またコミュニティで世界中の研究者や開発者と情報交換したり、新たなアイデアや研究結果を公表したりできるのも魅力的です。

Hugging Faceは単なるモデルやデータセットの共有プラットフォームではなく、AIについて学び、研究を深め、その成果を新たな開発へとつなげていくための基盤となる存在です。

Hugging Faceでは何ができる?

Hugging Faceでできることを5つご紹介します。

Hub機能

Hugging FaceのHub機能とは、200万以上のAIモデル、50万件以上のデータセット、100万以上のデモアプリ(Spaces)が集まるオンラインプラットフォームです。

世界中の研究者や開発者が集まり、AI開発に関する情報や成果を共有できる場として活用されています。

モデルの探索や実験、共同開発までを一か所で行えることから、「AI開発の拠点」として機能しており、「AI版GitHub」とも呼ばれる存在です。

Hub機能ではGitベースのリポジトリを活用して、主に以下の3種類のAI関連コンテンツを管理・共有できます。

データの種類 概要
モデル(Models)
  • 自然言語処理、画像認識、音声処理、大規模言語モデル(LLM)など、最先端のオープンソースAIモデルが多数公開されている
  • 各モデルには「モデルカード」と呼ばれる説明ページが用意されており、用途・制限・学習データの傾向・評価結果などを事前に確認できる
データセット(Datasets)
  • 8,000以上の言語に対応した50万件以上の公開データセットが登録されている
  • 自然言語処理、画像認識、音声分析など、幅広い分野の学習データを簡単に検索・取得できる
  • 「データセットカード」や「Data Studio」による詳細な解説があり、ブラウザ上で内容を確認しながら活用できる
Spaces(デモアプリ)
  • AIモデルのデモアプリを簡単に公開できる
  • GradioやStreamlitを使って作成したアプリをそのまま公開できるほか、HTMLやDockerベースのアプリにも対応している

作成したデモアプリは、公開設定に応じてブラウザ上で共有・操作できます。研究成果の公開、ポートフォリオ作成、社内共有などに幅広く活用できます。

Hub機能は世界中のAI研究と開発の成果を共有しあう場だと言えるでしょう。

推論・デプロイ機能

Hugging Face内で、推論・デプロイに関する主要な機能を3つご紹介します。

Inference Providers

Inference ProvidersとはHugging Faceが提供する推論サービスで、Cerebras、Cohere、Groqなど、世界トップクラスのAIインフラ事業者が提供する数百種類以上の機械学習モデルを、統一されたAPIから利用できる仕組みです。

1つのAPIで文章生成(LLM / VLM)、埋め込み生成、画像生成、動画生成、音声認識に対応できます。

Inference Providersを利用するメリットは次の通りです。

  • 最新モデルへ迅速にアクセスできる
  • 特定のAI事業者に依存せず、複数プロバイダーを柔軟に切り替えられる
  • 高い可用性と低遅延性能により、業務利用もしやすくなります

Inference Providersを活用することで、業務内容や開発目的に応じた最適なAIモデルを効率良く選定できるようになります。

Inference Endpoints

Inference Endpointsとは、AIモデルを本番環境に配置・公開すること(デプロイ)を行い、専用かつオートスケール可能なインフラ上で運用できるサービスです。

インフラ構築、サーバー設定、運用トラブル対応などを自社で行う必要がなくなるため、開発者はモデルの改善やユーザー体験の向上に集中できます。

Inference Endpointsを利用するメリットは以下の通りです。

  • DevOps体制やインフラ管理などの運用負荷を軽減できる
  • モデルの開発や精度の向上に集中できる
  • アクセス増加時にも安定したパフォーマンスを維持できる
  • 運用・監視・セキュリティ対応などの隠れたコストを削減できる
  • 主要フレームワークや最適化オプションを取り込みやすい

Inference Endpointsを活用することで、開発者はインフラ構築やサーバー管理、デバッグ対応などに時間を取られることなく、より価値の高い開発作業に集中できるでしょう。

Hugging Face on AWS

Hugging Face on AWSとは、Hugging FaceとAmazon Web Services(AWS)が連携し、AIモデルの開発・学習・運用を効率化できる環境を提供するサービスです。

Hugging Face on AWSは、以下のAWSサービスと連携しています。

  • Amazon SageMaker AI
  • AWS Bedrock
  • Amazon ECS / EKS
  • Amazon EC2

上記のサービスを活用することで、開発者は用途に応じて最適な環境を選び、モデルの学習や推論処理を効率的に実行できます。

Hugging Face on AWSを利用するメリットは次の通りです。

  • 高度なAI機能を低コストで業務システムに導入できる
  • 大規模処理にも対応できるスケーラビリティ
  • 高いセキュリティと安定性を維持できる
  • 開発から運用まで一貫した管理が可能

Hugging Face on AWSを活用することで、AI開発の生産性と品質を大きく向上させられるでしょう。

主要AIライブラリの利用機能

Hugging Faceでは、AIモデルの開発・学習・評価・推論を効率化するために、さまざまなAIライブラリを利用できます。

業務や開発現場で特に活用されやすい主要なライブラリをご紹介します。

ライブラリ名 概要 主な用途 利用するメリット
Transformers(トランスフォーマーズ)
  • LLMや自然言語処理モデルを中心に、学習済みモデルを簡単に利用できる中核ライブラリ
  • 文章生成
  • 翻訳
  • 要約
  • チャットボット
  • 質問応答
  • 高性能モデルがすぐ使える
  • 情報量が多く学習コストが低い
Diffusers(拡散モデル)
  • 画像・動画・音声生成向けの拡散モデル専用ライブラリ
  • 画像生成
  • AIイラスト
  • 動画生成
  • スタイル変換
  • Stable Diffusion系を簡単導入
  • 高品質な生成が可能
Datasets(データセット管理)
  • 学習・評価用データを一元管理・取得できるライブラリ
  • データ収集
  • 前処理
  • 学習用データ管理
  • 大規模データも簡単に操作可能
  • ストリーミング対応

業務で頻繁に使用するAIライブラリを事前に把握しておくことで、開発や運用の効率をさらに高めることができます。

モデル学習・ファインチューニングの効率化機能

Hugging Faceには、大規模モデルの学習やファインチューニングを効率化するために、さまざまな最適化・支援ライブラリが用意されています。

業務や開発現場で活用されやすい主要なライブラリをご紹介します。

ライブラリ名 概要 主な用途 利用するメリット
PEFT(省パラメータ微調整)
  • 少ないパラメータだけを学習してLLMを効率的に微調整する仕組み
  • LLMの軽量ファインチューニング
  • 学習コスト削減
  • 低リソース環境でも対応可能
Accelerate(高速分散学習)
  • マルチGPU・TPU・混合精度に対応した学習支援ライブラリ
  • 分散学習
  • 高速トレーニング
  • 設定が簡単
  • 大規模学習を高速化
TRL(強化学習トレーニング)
  • 強化学習によるLLM学習フレームワーク
  • RLHF
  • 報酬学習
  • 人間のフィードバックを活用し、自然な対話性能を実現できる
  • 品質向上

業務で使用するAIモデルの学習効率を高めるためにも、これらのライブラリを適切に使い分けることが重要です。

コラボレーション・補助機能

Hugging Faceのコラボレーション・補助機能とは、AIモデルの開発・検証・改善・共有といった工程を、チームや組織で効率よく進めるための支援ライブラリ群です。

業務や開発現場で活用されやすい主要なライブラリをご紹介します。

ツール名 概要 主な用途 利用するメリット
Gradio(グラディオ)
  • PythonだけでAIデモやWebアプリを作成できるUI構築ライブラリ
  • モデルのデモ公開
  • 社内検証
  • ユーザーテスト
  • コーディング量が少ない
  • 即座にUI化できる
  • 共有が簡単
AutoTrain(自動学習支援)
  • GUI・APIで簡単にモデル学習・微調整ができる自動化ツール
  • モデル作成
  • ファインチューニング
  • PoC開発
  • 専門知識が少なくても利用可能
  • 開発スピード向上
  • 運用しやすい
Argilla(データ品質管理)
  • 高品質データセット構築のための共同アノテーションツール
  • データ整理
  • ラベル付け
  • 評価改善
  • チーム作業に最適
  • 学習品質向上
  • 継続改善が可能

チームで開発を行っているなら、Hugging Faceのコラボレーション・補助機能を積極的に活用し、開発効率と品質向上を両立させましょう。

参考:Hugging Face「ドキュメント」

Hugging Faceの使い方

Hugging Faceの主要な機能を利用するためには、無料アカウントを作成する必要があります。

作成の手順は以下の通りです。

  1. Hugging Faceの公式ホームページにアクセスし、画面右上の「サインアップ」をクリックするHugging Face画像出典:Hugging Face公式ホームページ
  2. メールアドレスとパスワードを入力して設定するHugging Face画像出典:Hugging Face公式ホームページ
  3. プロフィールの入力画面が表示されるため、必要事項を記入して「アカウント作成」をクリックするHugging Face画像出典:Hugging Face公式ホームページ
  4. 登録したメールアドレスに確認メールが届くためメール内のリンクをクリックして認証を済ませる

認証が完了すると、Hugging Faceのすべての基本機能が利用できるようになります。

パスワードは最低8文字で大文字、小文字、数字を含める必要があるため注意しましょう。

Hugging Faceの基本的な操作手順を、画像生成モデルのstable-diffusion-3.5-largeを例としてご紹介します。

Hubでモデル・データを探す

Hugging FaceのAIモデルやデータセットを探す手順は次の通りです。

  1. Hugging Faceのダッシュボードの上部にある「Models(モデル)」か「Datasets(データセット)」のタブを選んでクリックするHugging Face画像出典:Hugging Face公式ホームページ
  2. (画像では「モデル」を選択)モデル一覧(またはデータセット一覧)が表示されるため、「名前によるフィルター」内に検索したいモデルやデータセットの名前を入力して検索するHugging Face画像出典:Hugging Face公式ホームページ
  3. 検索したモデル名(またはデータセット名)をクリックするとそのモデルのトップページが表示されるHugging Face画像出典:Hugging Face公式ホームページ

stable-diffusionのように複数のバージョンが公開されているモデルの場合、目的に合わない別バージョンも表示されることがあります。

事前にモデル名や説明欄を確認し、用途に合ったものを選びましょう。

ライブラリを使ってモデルを実行する

Hugging Face

画像出典:Hugging Face公式ホームページ

stable-diffusion-3.5-largeをローカル環境やクラウド上で実行する場合は、Hugging Faceが提供する「Diffusers」ライブラリを利用するのが一般的です。

Diffusersは、Stable Diffusionなどの画像生成モデルを簡単に扱えるPython向けライブラリで、高品質な画像生成を少ないコードで実行できます。

GPU環境や開発環境の準備が必要になるため、詳細な使用例、テキストプロンプトに加えて画像でプロンプトを送る方法などについてHugging Faceの公式ドキュメントに手順の記載があるため、確認しながら活用しましょう。

学習・ファインチューニングを行う

Stable Diffusionの学習やファインチューニングには、高性能なGPU環境や大量の学習データ、専門的な知識が必要となるため、主にAI開発企業や研究機関を中心に行われています。

手順は別途公式ノートブック・チュートリアルに記載されていますが、難易度が高いためHugging FaceのDiscordサーバーのチャンネルに質問を投稿してもよいことになっています。

不明点があればそのままにせず、質問して回答を参考にしながら作業を行いましょう。

推論APIとしてデプロイする

推論APIとしてモデルをデプロイする詳細な手順(Inference Endpoints)は、Hugging Faceの公式ドキュメントで紹介されています。

手順のポイントは以下の3つです。

  • 公式ライブラリ「huggingface_hub」の create_inference_endpoint 関数を使って、対象モデルを指定することで専用の推論APIを作成できる
  • ステータスが本番稼働(running)になると、URLが発行されてAPIとして使えるようになる
  • エンドポイントが稼働し始めたら、そのURLを使って推論リクエストを送れるようになる

モデルによってはHubの画面からワンクリックでエンドポイントを作成できる場合があります。対応状況はモデルごとに異なるため、モデルページの表示を確認しましょう。

デモやチーム共有に活用する

Hugging Face HubのSpaces機能(デモアプリ)を使用すると、モデルを活用したデモンストレーションやアプリケーションを、ブラウザ上で簡単に公開できます。

詳細はHugging Faceの公式ドキュメントで紹介されていますが、おおまかな手順は次の通りです。

  1. Hugging Faceの「Spaces」画面から新しいSpaceを作成する
  2. 作成されたSpaceはGitリポジトリとして管理されるため、app.pyなどの必要ファイルをコミットしてプッシュすると、自動でビルド・公開される
  3. 発行された公開URLを共有する

URLを送付するだけで簡単に共有や検証が可能となるため、ポートフォリオとして活用したり、組織アカウントで利用したりすることもできます。

ただし、共有しやすいからといって無計画にURLを送付するのではなく、運用ルールを定め、適切に管理を行うことが大切です。

Hugging Faceの利用料金

Hugging Face

Hugging Face

画像出典:Hugging Face「価格設定」

Hugging Faceの利用にかかる料金は、2026年2月現在上記画像のようにアカウントのプラン別料金とデータの保存にかかる料金の2つに分けられます。

プラン名 ターゲット 主な料金 セキュリティ/管理
Free Hub 個人・学習  $0 基本機能のみ
Pro Account  プロ個人 $9/月 ZeroGPU優先
Team Hub 小〜中規模チーム $20/ユーザー/月 組織管理・SSO
Enterprise Hub 大企業・DX推進 $50~/ユーザー/月 監査ログ・高度なセキュリティ

Hugging FaceのHub機能はすべてのアカウントで無料で活用できますが、他はプラン別にできることが異なります。

また500TBを超えてデータを保存したい場合はセールスチームに問い合わせが必要なため注意しましょう。

まとめ

Hugging Faceとは、世界中の研究者や開発者が公開しているAIモデルやデータセットを集約し、誰でも簡単に試したり、自社のアプリケーションに組み込んだりできるAI開発プラットフォームです。

この記事も参考にして、ぜひ自社のAI開発にHugging Faceで得られる最新のノウハウを生かしてみてください。

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