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最終更新日:2025/09/10
DeepSeek-R1とは?
「高性能なAIを使いたいけれど、コストが高すぎて導入をためらっている」そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。2025年に登場した「DeepSeek-R1」は、そうした課題を解決するAIモデルです。
この記事では、OpenAI並みの性能を低コストで利用できるDeepSeek-R1の特徴・料金体系・注意点を分かりやすく解説します。
DeepSeek-R1は、中国のAIスタートアップ企業「DeepSeek」によって開発された、推論能力に特化した大規模言語モデル(LLM)です。2025年1月の発表以来、業界に衝撃をもたらしている注目のモデルです。
DeepSeek-R1の特徴は、一般的なAI開発で使われる「教師あり学習」を一切行わず、「強化学習」のみで開発されたユニークな開発プロセスにあります。強化学習とは、AIが試行錯誤しながら、自ら学んでいく学習方法です。
まず「DeepSeek-R1-Zero」という実験的モデルが作られ、強化学習によって高度な推論能力を自然に獲得しました。
注目すべきは、OpenAIのo1モデルと同等の性能を持ちながら、オープンソースかつ安価に提供されている点です。開発費用はわずか約550〜600万ドル(約8〜9億円)、開発期間も約2ヶ月と発表しています。ChatGPTの約10億ドルと比べ、150分の1にコストを抑え、世界に衝撃を与えました。
DeepSeek(ディープシーク)の基本的な概念や背景については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
DeepSeek(ディープシーク)とは?基本性能から使い方・料金プランまで徹底解説

DeepSeek-R1が他のAIモデルと一線を画す理由は、主に「高度な推論能力」と「軽量モデルの提供」という2つの特徴にあります。
DeepSeek-R1は数学的問題の解決、プログラミングコードの生成・修正、論理的推論が必要なビジネス課題の分析など、幅広い分野で活用することが可能です。
以下では、こうした特徴がどのようなメリットをもたらすのか解説します。
DeepSeek-R1の推論能力は、各ベンチマークで実証されています。
【DeepSeek-R1の推論能力】
| 項目 | 結果 | 競合比較 |
|---|---|---|
| アメリカの難関数学試験「AIME」 | 正答率79.8% | OpenAI-o1-1217と同等 |
| 競技プログラミング「Codeforces」 | Eloレーティング2029 | OpenAI-o1-1217と同等 |
| 数学問題「MATH-500」 | 正答率97.3% | OpenAI o1-1217を上回る |
| 一般知識を問う「MMLU」 | 正答率90.8% | OpenAI-o1-1217と同等 |
ここから分かるのは、DeepSeek-R1が数学やプログラミングといった専門分野だけでなく、一般的な知識問題においても高い能力を発揮するということです。
また、注目すべきは低コストで開発されたモデルが、競合の最上位モデルと同等以上の性能を実現している点です。これまで高額なAIサービスしか選択肢がなかった企業でも、高品質な推論機能を手軽に活用できるようになりました。
DeepSeek-R1の技術をベースとした「DeepSeek-R1-Distill」という軽量版モデル群が提供されています。
提供されているパラメータサイズは、1.5B〜70Bとなっており、利用者の環境や予算に応じて最適なサイズを選択できます。
| パラメータサイズ |
|
これらの軽量モデルは、R1モデルから「蒸留」という方法で知識を移植することで、小さなサイズでありながら高い性能を維持しています。蒸留とは、高性能なLLMで習得した知識を、小規模なモデル(SLM)へ移植する技術のことです。
特に32BモデルはOpenAIのo1-miniを上回る性能を持つとされており、限られたリソース環境でも優れたAI機能を利用できるコストパフォーマンスの高さを実現しています。

DeepSeek-R1の料金プランには、「無料のWebチャット版」と「有料(従量課金制)のAPI利用」の2つが用意されています。
Webチャット版は、まずDeepSeek-R1の機能を試してみたい個人ユーザーや、社内での検証段階にある企業におすすめです。一方、API利用は、自社のシステムやアプリケーションにAI機能を組み込みたい開発者や企業にとって適しているでしょう。
どちらの方法を選択するかは、利用目的や技術的な要件によって決まりますが、まずは無料版で機能を確認してから有料版への移行を検討することをおすすめします。
それぞれ異なるメリット・デメリットがあるため、用途に応じて選ぶことがおすすめです。
| 利用方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| Webチャット版 |
|
|
| API利用 |
|
|
Webチャット版は公式サイト(chat.deepseek.com)でアカウントを作成するだけで、すぐに最新のDeepSeek-R1機能を無料で体験できます。Googleアカウントやメールアドレス、電話番号での登録が可能で、すぐに利用を開始できます。
API利用は、利用するほど料金が加算される「従量課金制」を採用しています。ただし、競合他社と比べても料金が安く設定されているため、コストパフォーマンス高く利用できるでしょう。
API利用では、入力と出力のトークン数に応じて料金が計算される仕組みです。
| 種類 | 条件 | 料金(100万トークンあたり) |
|---|---|---|
| 入力トークン | キャッシュヒット時 | $0.14 |
| 入力トークン | キャッシュミス時 | $0.55 |
| 出力トーク | ― | $2.19 |
参考:DeepSeek API Docs|Models & Pricing
※キャッシュヒット:以前に処理した類似のリクエストがあり、その結果を再利用できるケース
※キャッシュミス:初めての処理となるリクエストで、新たに演算が必要なケース
キャッシュヒットのメリットを活かせる用途例は、次のとおりです。

DeepSeek-R1を活用する際は、「中国企業による運営」という背景から生じるいくつかの注意点を理解しておく必要があります。
まず、ユーザーが入力した情報は中国国内のサーバーに保管され、中国の法律に基づいてデータが取り扱われます。そのため、日本における個人情報保護法が適用されない可能性があること、また何らかのトラブルが発生した場合は中国の裁判所が管轄となることが挙げられます。
機密性の高いビジネス情報や個人を特定できる情報の入力は避けるべきでしょう。特に企業での利用時は、社内のセキュリティポリシーに照らし合わせて利用範囲をルール化しておくことが重要です。
また、中国のインターネット規制により政治に関する質問や社会的にセンシティブな内容への回答が制限される場合があります。セキュリティ面では、有害なコンテンツを引き出すテストで課題が報告されているため、適切な利用を心がける必要があります。
【安全な活用ポイント】
DeepSeek-R1は、中国企業が開発した革新的なAIモデルとして、OpenAI o1と同等の高度な推論能力を低コストで実現した画期的なモデルです。
強化学習のみで開発された独自のアプローチにより、数学やプログラミング分野で優れた性能を発揮し、無料のWebチャット版から低価格なAPI利用まで、幅広い予算に対応しています。また、1.5Bから70Bまでの軽量モデルにより、用途に応じた選択が可能でしょう。
一方で、データセキュリティや政治的制限など、中国企業運営による留意点を理解した上での活用が重要となります。DeepSeek-R1に対する注意点を踏まえた上で活用すれば、ビジネスや技術開発においてメリットをもたらす可能性を秘めています。まずは無料版から試してみて、その推論能力を体験してみることをおすすめします。
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