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最終更新日:2025/11/28
三隅発電所、AIシステム本格運用
中国電力は、エクサウィザーズと共同で、三隅発電所の燃料運用を最適化するシステムを開発し、11月7日に本格運用を開始しました。
このニュースのポイント
中国電力株式会社は、株式会社エクサウィザーズと共同で、三隅発電所の燃料運用を最適化するシステム「炭質評価システム」・「石炭サイロ運用支援システム」を開発し、11月7日に本格運用を開始しました。
三隅発電所では、安定運転および経済性向上の観点から、複数の石炭品種およびバイオマス燃料の組み合わせならびに石炭の受入・消費に係る最適な計画を策定する必要がありました。しかし、策定作業の多くが人の手によるものであるため多大な時間を要することや、複雑な運用が求められることから、限られた熟練社員の経験に依存していることなどの課題がありました。
このAIシステムは、これまで蓄積してきた発電所の運用に係るノウハウやビッグデータを学習しており、最適なブレンドパターンと受入・消費計画をより短時間で策定することができます。システムの活用により、安定・効率的な策定に加え、低品位炭の活用拡大や石炭船の計画的な受け入れにもつながることから、発電所の安定運転および経済性向上を図ることができます。

AIシステムによる燃料運用最適化では、発電所のビッグデータや運用ノウハウを活用し、燃料ブレンドの選定から在庫・消費計画の策定までを一体的に高度化しています。複数の石炭品質やバイオマス燃料の特性を入力することで、最適な燃料ブレンドを従来の約40通りから最大4000通りまで提示でき、策定時間も2〜3日から約90分への大幅に短縮されます。
また、燃料在庫状況や、受入・消費予定をもとに、最適なブレンドの選択と数ヶ月先までの受入・消費計画を自動で立案し、低品位炭の活用や石炭船入港に合わせたサイロ管理など多様な観点から運用を最適化します。これにより、従来は数時間から1日程度かかっていた3カ月分の受払計画策定が、約30分で完了するようになり、発電所の効率的かつ安定した運用に貢献します。
中国電力は、「今後も、発電所のノウハウとビッグデータを活用して本AIシステムを継続的に進化させていくことで、燃料運用のさらなる最適化を図ってまいります」とコメントしています。
出典:中国電力
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