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河川水位をAIとローカル5Gで高精度に計測する技術をアラヤが開発

最終更新日:2024/02/13

4Kカメラを用いた河川の監視カメラ画像から、河川の水位を推定するAIモデル構築をし、±3.6cmの誤差での水位の推定をアラヤが実現しました。

このAIニュースのポイント

  • アラヤは、2021年1月より栃木市において実施した防災分野における実証実験に参加し技術協力
  • 画像から河川の水位を推定するAIモデル構築をし、±3.6cmの誤差での水位の推定
  • 様々な水位の状態を再現したCG画像を制作しデータを増強することで、高精度なAIモデル構築を実現

株式会社アラヤは、2021年1月より栃木市において実施した防災分野における実証実験に参加し技術協力しました。その中でアラヤは、4Kカメラを用いた河川の監視カメラ画像から、河川の水位を推定するAI(人工知能)のモデル構築をし、±3.6cmの誤差での水位の推定を実現しました。

この実証実験は、2020年9月18日に総務省の「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証に係る防災分野におけるローカル5G等の技術的条件等に関する調査検討の請負(防災業務の高度化及び迅速な住民避難行動の実現)」事業に選定され、株式会社地域ワイヤレスジャパンとケーブルテレビ株式会社が主体となり実施したものです。

 

 

日本は自然的条件から水害等の自然災害が発生しやすい特性を有しています。例えば台風やゲリラ豪雨等による河川越水や道路冠水など、甚大な被害が毎年発生しています。一方で災害時において地方自治体では、限られた職員が様々な情報を収集・分析した上で迅速かつ的確に避難誘導等の判断をしなくてはならないため、職員の負荷が高いという課題があります。

このようなことから近年、災害発生時における被害状況の把握、河川監視等にAI活用の重要性が高まっています。今回アラヤでは、AIにより高精度な水位の推定を実現しました。

 

意味的領域分割モデル(セマンティックセグメンテーション)という、ピクセル単位で何が写っているかを分類する深層ニューラルネットワークの技術を利用します。河川を写した画像内から「水面」が写る領域を認識し、その水面状態の時に水位がいくつかを推定します。

一般的に、高精度なAIを構築するためには、様々な水位の画像が必要になります。一方で、本実証実験の短いデータ取得期間では天候変動が乏しく、水位のバリエーションが少ないという課題がありました。そのため、実写画像をベースにし様々な水位の状態を再現したCG画像を制作しデータを増強することで、高精度なAIモデル構築を実現しました。またこれにより、他の地点や他の河川にも適用しやすくなります(汎化性の向上)。

3つの地点で実証実験を実施し、2地点でそれぞれ、±3.6cm、±3.74cmの誤差で水位の推定に成功しました。また、残りの1地点については±15.32cmの誤差であり、精度低下の要因を特定(夜間における光量不足)し、課題解決手法に関する示唆を得ることができました。

 

出典:PR TIMES

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AIsmiley編集部

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