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【EdgeTech+ 2022】レポート~画像認識AIからエッジデバイスまで、課題解決にきっとつながる展示会~

最終更新日:2024/04/04

2022年11月16日(水)から 18日(金)までの3日間、EdgeTech+ 2022 がパシフィコ横浜で開催中です。前年比約2倍の会場規模で行われ、総出展社数は300社を上回る国内最大規模の展示会となっています。また、AIsmileyは、コラボレーション企画として画像認識 AI Expoを展開しています。前回レポートに引き続き、展示会の様子をお届け致します。

正常画像のみで異常検知AIを構築

TDSE株式会社


TDSE株式会社は、外観検査プラットフォームを展示していました。ここでは、データサイエンティストの笠原 天人氏にお話を伺いました。
 

 
――貴社の事業内容についてお聞かせください。

――TDSE笠原氏

当社は機械学習に関するコンサルティングや、システム導入の支援サービスを主に展開しています。今回の展示は、当社が展開しているAI画像解析サービス「TDSE Eye」の第一弾として作られた、異常検知サービスです。

 
――異常検知サービスの特徴について教えてください。

――TDSE笠原氏

こちらは少数の正常データのみでAIモデルを作成できることが特徴です。データが少なくて十分な精度が出せない、異常データがない、といった場合にも対応することができます。

もう一つの強みとして、クラウド上で構築したAIモデルを、ネットワークから切り離した エッジデバイスでも利用可能なことが挙げられます。これにより、ネットワーク環境のないローカルなPCで利用するような需要にも応えています。

 
導入の例として、ローカル環境のライン作業を挙げていました。カメラとエッジデバイスを用意し、そこにこちらのサービスを組み込むだけで利用できます。

組み合わせ可能なカスタムAIでDX推進

vizo株式会社

vizo株式会社は、画像認識AIのソリューションを展示していました。ここではプロジェクト推進リーダーの林 亮太氏にお話を伺いました。
 

 
――今回の展示についてお聞かせください。

――vizo林氏

当社はユーザーの需要に合わせ、カスタム可能な画像認識AIを展開しています。今回の展示では、不良品判定AI、顔認証AI「Face-Vox」、人数カウントに特化したAI「Count-vox」、エンターテインメント向けの「Game AI」を展示しています。

 
――商品の強みについてお聞かせください。

――vizo林氏

当社の展開しているサービスの強みは、組み合わせて使うことでより効果を発揮することです。例えば、展示しているCount-voxは、人や車の数や属性をカウントすることができるAIで、人流調査や車両の通行量調査などに用いられています。こちらをFace-Voxと組み合わせると、店舗に入る人の属性や人数、またどのような商品を購入したかといった情報を、一つのデバイスでまとめて記録し、データ化することが可能になります。

 
エッジデバイスを用いたオフラインでの利用にも対応しています。また、Count-voxとFace-Voxの組み合わせのみならず、展開しているほかの製品同士で組み合わせることも可能です。

扱いやすくハイスペックなコンピューターを展開

HPCシステムズ株式会社


 
HPCシステムズ株式会社は、ワークステーションをはじめとしたデバイスを展示していました。ここではCTO事業部営業グループセールス&マーケティングチームの綾部 光純氏にお話を伺いました。
 

 
――貴社の事業内容について教えてください。

――HPCシステムズ綾部氏

当社はワークステーションと呼ばれるハイエンドコンピューターからエッジデバイス用の小型のコンピューターまで、幅広く製造しているメーカーです。研究者・事業者向けのものから現場向けまで様々なユースケースに対応しています。

 
――展示の目玉についてお聞かせください。

――HPCシステムズ綾部氏

目玉は2022年12月より展開予定のワークステーションです。こちらは最新のハイスペックGPUであるRTX4090を2枚搭載しているモデルです。特徴として、通常200ボルトの電源が必要なところ100ボルト電源で稼働するように当社でチューニングしてあり、ハイエンドコンピューターでありながらオフィスでも利用できることが挙げられます。また、研究機関などのハードな利用環境でも十分なスペックを持っているため、扱いやすさと性能を両立させた製品となっています。

 
ワークステーションを導入してみたいがハードルが高い、オフィスで利用できるハイスペックなコンピューターを探しているといった方は相談してみてはいかがでしょうか。

ベトナムから日本へ、高品質オフショアサービスを展開

株式会社NTQジャパン

株式会社NTQジャパンは、ベトナムに本社を持ち、オフショア開発サービスなどを展開しています。今回は副社長の枝常 伊佐央氏にお話を伺いました。


――貴社の事業内容についてお聞かせください。

――NTQジャパン枝常氏

当社はベトナムのハノイに本社を持ち、オフショア開発を中心に事業を展開しています。現在海外に800名ほどのITエンジニアが在籍しており、AI、ブロックチェーン、IoT、ARやVRといった新興技術を提供しています。

 
――展示の目玉についてお聞かせください。

――NTQジャパン枝常氏

小型のGPUである、RZを展示しています。こちらはルネサスエレクトロニクスが製造しているもので、当社開発のAIを搭載しています。特徴として、小型で発熱量が少ないことが挙げられ、エッジデバイスに搭載されることを想定しています。昨今の主流である、エッジデバイスで得たデータをクラウドにアップロードし処理をするといったユースケースに向けたものとなっています。

 
日本の主流であるパッケージにして販売するサブスクリプション型と違い、要望に応じて開発・カスタマイズを行ってから販売するオフショア開発。その要望に柔軟に対応できる強みを生かし、AIのみならずモバイルアプリ等も開発しています。

日鉄エンジニアリングとブライセンがAI領域で協業開始を発表

会場内では、多数のセミナーや発表も行われていました。今回は、日鉄エンジニアリング株式会社と株式会社ブライセンの協業開始発表会へ参加しました。


日鉄エンジニアリング株式会社 執行役員 古家 秀彦氏(左)と株式会社ブライセン 代表取締役社長 藤木 優氏(右)

今回の協業は、日鉄エンジニアリングが展開している、自立的なプラント創業の実現を目指す総合プラットフォーム「Think Platform」に、ブライセンの持つノウハウを加え、さらなる自立化へ進めることを目的としたものです。日鉄エンジニアリングの培ってきた技術に、アノテーション事業において国内シェア1位のブライセンのAI技術が加わることで、プラント分野を中心としたサービスの拡充や展開の加速が期待されています。こちらの様子は後日レポートいたします。

課題解決へきっとつながる 新たなプラスが見つかる展示会

今回の「EdgeTech+」は、「ET & IoT」から改名し初の開催となりました。エッジデバイスからハイスペックコンピューター、そしてAIツールまで幅広く展示されているので、課題解決への手助けになるのではないでしょうか。

EdgeTech+ 2022 は、2022年11月16日(水)から 18日(金)までの3日間、パシフィコ横浜で開催中です。画像認識AIやエッジテクノロジー、AIに興味のある方はぜひ足をお運びください。

EdgeTech+ 2022 特別企画 画像認識 AI Expo(共同開催パートナーAIsmiley)
会 期:2022年11月16日(水)~ 18日(金) 10:00~17:00 (17日のみ18:00終了)
会 場:パシフィコ横浜 展示ホール/アネックスホール
主 催:組込みシステム技術協会(JASA)
企 画・推 進:株式会社ナノオプト・メディア
公式サイト:https://www.jasa.or.jp/expo/
画像認識AI Expo:https://www.jasa.or.jp/expo/image_recognition_ai_expo/

 

EdgeTech+ 2022についてはこちら

伊藤拳

飲食店で店長として3年ほど勤めた後、2022年9月にAIsmileyへライターとして入社。AIに関わる幅広いジャンルのニュースをこれまで多数執筆している。趣味はゲームと料理と食べること。

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