生成AI

AIエージェント
生成AI
ChatGPT連携サービス
AI受託開発
対話型AI -Conversational AI-
ボイスボット
バーチャルヒューマン
教師データ作成
AI研究開発
通訳・翻訳
声紋認証
機密情報共有・管理
契約書管理システム
ワークステーション
FAQシステム
AIカメラ
生体認証
インボイス制度対応システム
データセットの収集・購入
コールセンター
人事・総務向け
インバウンド対策
コンバージョンアップ
KYT・危険予知で労働災害防止
無料AI活用
顧客リスト自動生成
ロボットで自動化
LINE連携
セキュリティー強化
テレワーク導入
AI学習データ作成
配送ルート最適化
非接触AI
受付をAIで自動化、効率化
AIリテラシーの向上サービス
日本語の手書き文字対応AI-OCR
Windows作業の自動化RPAツール
リスク分析AIで与信管理
紙帳票仕分けAI-OCRサービス
サプライチェーン
AIコンサルティング
最終更新日:2024/04/11
近年はさまざまな業界で人手不足が深刻化しているが、それは自動車学校(教習所)も例外ではありません。その人手不足という問題を解消すべく、多くの業界ではAI活用による人手不足解消に乗り出しているのですが、ついに自動車学校でもAIを導入する事例が生まれました。
一見、AIと自動車教習の結び付きはイメージしにくいかもしれません。具体的にどのような形でAIが活用されているのでしょうか。今回は、AIが指導する自動車教習の仕組みやメリットについて詳しく見ていきます。
AIの活用事例について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能の利用例を解説!機械学習を活用した身の回りの実用例

2020年9月28日、福岡県大野城市の南福岡自動車学校で自動運転技術を活用した「AI教習システム」の試乗会が行われました。このAI教習システムは、南福岡自動車学校を運営しているミナミホールディングスとティアフォー、レインフォーの3社が共同で開発したシステムで、自動運転技術を用いた運転技能検定システム、そして教習システムで構成されているそうです。
そんなAI教習システムの特徴としては、自動運転の技術を活用することによって、車両位置や周辺環境をより正確に検知することができるという点が挙げられます。これにより、これまでの指導員と変わらない精度で、ドライバーの運転技術を評価することが可能になるのです。
たとえば、運転技能検定では、教習所構内の決められたコースを走行し、AI教習システムがドライバーの運転技能を定量的に評価していきます。また、運転技能の教習においては、教習生の多くが苦手とするS字走行を、AIが音声や画像で指導しました。昨今は人手不足に伴う指導員の負担増も問題視されていますので、このような形でAIによる自動車教習が可能になれば、人手不足問題の解消にもつながっていくでしょう。
さらに、AIを活用することのメリットとして、「評価のバラつきを抑えられる」という点も挙げられます。これまでは、すべて指導員によってドライバーの運転技術が評価されていたため、評価にバラつきが生じることも少なくありませんでした。その点、AI教習システムを導入すれば、AIによる客観的評価が可能になるため、これまでのような評価のバラつきも抑えられることが期待されています。
なお、このAI教習システムの本格的なサービス開始は2021年春頃を予定しているそうです。今後も教習所構内での実証を重ねて改善が図られていくといい、さらなる精度の向上にも期待が集まっています。

実は、自動車教習という分野においてAIが活用され始めているのは、日本だけではありません。インドではすでに自動車教習でAIが活用され始めているのです。これは、Microsoftがインドで行っている「HAMS(Harnessing AutoMobiles for Safety)」というプロジェクトで、試験運用が行われています。
先ほどご紹介した福岡県の事例と同じく、自動車教習所の指導員の業務をAIが代行することを目的としたプロジェクトです。具体的な仕組みとしては、スマートフォンをフロントガラスに取り付け、前面のカメラで運転者を撮影し、背面のカメラで道路や障害物などを撮影するというもの。もちろん、ここで用いられているのは一般的なカメラだけではありません。スマホに搭載されている加速度計などのセンサーも活用することで、より高度な計測を実現しています。
これらを活用して、「車間距離は適切かどうか」「レーンの中に停められているかどうか」といった点を確認したり、「急ブレーキ」や「運転者の疲労」などのチェックを行ったりするわけです。
また、ディープラーニングの活用も想定されているため、運転手により的確なフィードバックを行うことも可能になるといいます。指導員によるチェックでは、運転者の集中力や疲労度などまでチェックするのは難しいと言わざるを得ません。そのような点もしっかりとチェックできるようになるという点は、AIを活用することの大きなメリットといえるのではないでしょうか。
なお、このシステムを利用する際は、はじめに個人IDを入力し、カメラの指示にしたがって左・右・正面を見て顔を登録する必要があります。そして、テストが開始されると受験者は車内で一人になるわけですが、カメラの顔認識機能によって常に「受験者が同一人物であるか」が確認されているため、受験者を入れ替えたりすることはできません。

また、Microsoftがインドで行っている「HAMS(Harnessing AutoMobiles for Safety」では、背面カメラが車の周辺をモニタリングしているため、赤信号で適切に止まることができているかどうかをチェックすることも可能です。試験コース内にはさまざまなセンサーが「走行採点の証拠を残す目的」で設置されているため、教習所内での採点であれば、人間の指導員よりもはるかに正確な採点が可能になるかもしれません。
先ほどもご紹介したように、人間の指導員による評価はバラつきが生じることも多々あります。そのため、中には評価に不満を抱く教習生もいるかもしれません。また、「指導員が隣に座っていると緊張してしまう」といった心理的な負担につながるケースもあるでしょう。
その点、AIを活用した教習であれば、教習生にプレッシャーがかかることもなくなりますし、指導員の負担を減らすことにもつなげられますので、まさにWin-Winといえるのではないでしょうか。
現在、インドではウッタラーカンド州政府や運輸省と協力し、運転免許テストの自動化に取り組んでいます。運転免許テストの自動化が一般的になれば、日本でもその流れが一気に加速していくかもしれません。特に日本は人手不足が深刻化していますので、自動運転車の普及とともに期待が集まっている分野といえるでしょう。
今回は、AIが指導する自動車教習の仕組みやメリットについて詳しくご紹介しました。人手不足の解消につなげられるというメリットだけでなく、教習生にかかるプレッシャーを解消できるというメリットも生まれることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
また、一人ひとりの評価を平等に行えるという点も、大きな魅力のひとつといえます。インドではいち早く実用化に向けた取り組みが進んでいますが、日本でも少しずつAI導入に向けた動きが加速していますので、今後の動向にも注目していきましょう。
AIについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説
業務の課題解決に繋がる最新DX・情報をお届けいたします。
メールマガジンの配信をご希望の方は、下記フォームよりご登録ください。登録無料です。
AI製品・ソリューションの掲載を
希望される企業様はこちら