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n8nとは?できることからかかる料金まで詳しく解説

最終更新日:2025/08/27

n8nとは?

今までは自分の仕事の工程は手作業で行ってきたけれど、ワークフローを自動化してもっと効率的に行えないか考えている人はいませんか?

データ収集や整理などのルーティーン業務を自動化することでミスを減らし、人間にしかできない業務に集中して取り組めば、もっと成果を挙げられる可能性が出てきます。

また人手不足がなかなか解消されない中、今後企業はAIと人間でうまく役割分担をする方法を模索する必要もあるでしょう。

この記事では、そんな人に知ってほしいn8nについて詳しく解説します。

n8nとは?

n8n(読み方は「エヌエイトエヌ」)は、「Aをしたら次にBをする」など一連の作業手順(ワークフロー)を設定すると、自動で実行してくれるプラットフォームです。

ワークフローを自動化するにはプログラミング言語でコードを書かなければならず、専門知識が必要だったためエンジニア以外の人にはハードルが高いものでした。

しかしn8nを使えば、ノード(機能のパーツ)を選んでドラッグ&ドロップし、線でつなぐだけで、誰でも簡単にワークフローを作成できます。

n8nはプログラミングの知識がないけれど、ルーティーン業務を効率化したい人にぴったりのツールだと言えるでしょう。

n8nでできること

n8nでできることを3つご紹介します。

ノードをカスタマイズできる

API(Application Programming Interface)とは、異なるアプリやサービス同士が情報をやり取りするための窓口のような仕組みです。

n8nでは、このAPIを使ってGmail、Google Drive、Slackなどと連携でき、それらを「ノード」(機能のパーツ)として利用できます。

n8nの画面上でノードをドラッグ&ドロップで配置し線でつなげば、サービス同士のやりとりが自動化される仕組みです。

また既存のアプリやサービスの中に自分の使いたいノードがない場合、独自のノード(カスタムノード)をJavaScriptで作って追加することもできます。

一度ワークフローを設定すれば、顧客データ整理やレポート作成などのルーティーン業務は自動で進むため、人間はクリエイティブな作業や意思決定に集中できるでしょう。

参考:n8n ドキュメント「n8n Docsへようこそ」

AIをノードとしてワークフローに組み込める

n8nではAIもノードとしてワークフローに組み込むことができます。

n8nのノードは大きく3種類に分かれており、以下のような特徴があります。

ノードの種類 概要
クラスターノード ノードのまとまりでルートノードとサブノードで構成されている
ルートノード 機能を担うノード
サブノード 機能を拡張するノード

WordPressで例えると、クラスターノードはWordPress本体、ルートノードはデフォルト機能、サブノードはプラグインのイメージです。

AIはサブノードとしてワークフローに組み込むことができ、主に以下のようなモデルが使用できます。

モデルの種類 概要 主なモデル
チャットモデル
  • 対話型AI
  • 質問応答や文章生成などに使われる
  • OpenAI Chat Model
  • Anthropic Chat Model
  • AWS Bedrock Chat Model
  • Azure OpenAI Chat Model
  • Cohere Chat Model
  • DeepSeek Chat Model
  • Google Gemini Chat Model
  • Google Vertex Chat Model
  • Groq Chat Model
  • Mistral Cloud Chat Model
  • Ollama Chat Model
埋め込みモデル
  • テキストを数値ベクトルに変換し、検索や分類に活用する
  • Embeddings OpenAI
  • Embeddings Cohere
  • Embeddings Google Gemini
  • Embeddings Google PaLM
  • Embeddings Google Vertex
  • Embeddings Hugging Face Inference、Embeddings Mistral Cloud
  • Embeddings Ollama

業務効率化のためにAIを使用していた人も、n8nを使えば今までの作業内容をワークフローに反映できます。

参考:n8nドキュメント「クラスターノード」

使う環境を選べる

n8nは利用目的に応じて、以下の中から使用環境を選べます。

項目 概要
n8n Cloud
  • ホスティングされたクラウド型のサービス
  • インストール不要ですぐに使える
セルフホスト
  • 自分で管理するサーバーやコンピューター上にソフトをインストールして運用する
  • セットアップにはnpm、Docker、その他さまざまなプラットフォームが使える
Embed(埋め込み)
  • n8nを製品の中に組み込んで、自分のブランド名やデザインとして提供する

Embed(埋め込み)の形でn8nを使用したい場合は、公式ホームページから営業担当者への問い合わせが必要なので注意しましょう。

参考:n8n ドキュメント「n8nを選択してください」

n8nの使い方

n8nをn8n Cloudの環境ですぐに始めたい場合の使い方を、3つのステップに分けてご紹介します。

クラウド環境にサインアップする

最初にn8n Cloudの環境へ以下の手順でサインアップしましょう。

  1. 公式ホームページ内のクイックスタートのページにアクセスする
  2. 「Use for free(無料で使う)」をクリックする
    n8n
    画像出典:n8n公式ホームページ「クイックスタート」
  3. 「テンプレートを使用する」という窓が表示されるため、「Get started free with n8n cloud(n8nを無料で使い始める)」を選択するn8n画像出典:n8n公式ホームページ「クイックスタート」
  4. 必要事項を入力して「14日間の無料トライアルを開始」をクリックするn8n画像出典:n8n公式ホームページ「クイックスタート」

手順はそれほど複雑ではないので、画面の案内に従って進めてみましょう。

ワークフローを設定し実行する

n8n Cloudにおいてワークフローを設定し実行する手順は次の通りです。

  1. 「Customer Datastore」ノードからサンプルデータを取得し、「Edit Fields」ノードで必要な情報(顧客名、ID、説明など)だけを抽出して変数に割り当てる
  2. 追加した「Customer Messenger」ノードを使って、各顧客にメッセージを送る処理を設定する
  3. 設定が完了したら「Execute Workflow」をクリックして実行する

ノードをダブルクリックすると設定内容や処理の詳細を確認できるので、操作しながらチェックしてみましょう。

ノードを追加する

n8n Cloudにおいて後付けでノードを追加してワークフローを拡張したい場合は、以下の手順で行いましょう。

  1. Edit Fieldsノードの右側にある「Add node」アイコンをクリックする
  2. 「Customer Messenger」を検索し、表示された中から「Customer Messenger (n8n training)」を選択してキャンバスに追加する
  3. 自動でノード設定画面が開くため、式(エクスプレッション)を使ってCustomer IDをマッピングし、メッセージを作成する
  4. INPUTパネルの「Schema」タブを選択する
  5. Edit Fields1 > customer_idをCustomer IDフィールドにドラッグ&ドロップする
  6. Messageフィールドにカーソルを合わせて「Expression」タブを選択し、展開ボタンを押してエディターを開く
  7. 以下の式をコピー&ペーストする
  8. ※Hi {{ $json.customer_name }}. Your description is: {{ $json.customer_description }}
  9. 式エディターを閉じてCustomer Messengerノードでキャンバスに戻るか、ノード外クリックで閉じる
  10. 「Execute Workflow」を選んでワークフローを実行する

最初の段階でワークフローを作成するより少し手順が増えますが、内容を確認しながら進めてみましょう。

参考:n8n ドキュメント「非常に迅速なクイックスタート」

n8nの使用にかかる料金

n8nを使うのにかかる料金を、クラウドで使用する場合とセルフホスティングして利用する場合の2つに分けてご紹介します。

クラウドで利用する場合

n8nをクラウドで利用する場合、以下の料金がかかります。

プラン名 月払い(月額・ユーロ) 年払い(月額・ユーロ) ワークフローの実行回数 主な特徴
Starter €24 €20
  • (月払い)最大2,500回
  • (年払い)最大30,000回
  • 1つの共有プロジェクト
  • 5つの同時実行
  • ユーザー人数の制限なし
  • フォーラムサポート
Pro €60 €50
  • (月払い)最大10,000回
  • (年払い)最大120,000回
  • 3つの共有プロジェクト
  • 20の同時実行、7日間のインサイト
  • 管理者ロール
  • グローバル変数
  • ワークフロー履歴
  • 実行検索
Enterprise 要問い合わせ 要問い合わせ カスタム設定
  • Proプランの全機能に加え、無制限の共有プロジェクト
  • 200以上の同時実行
  • 365日分のインサイト
  • SSO(SAML/LDAP)
  • 異なる環境
  • 外部シークレットストア統合
  • ログストリーミング
  • Gitによるバージョン管理
  • スケーリングオプション
  • 拡張データ保持
  • SLA付き専用サポート
  • 請求書による支払い

使いたい内容に応じてプランを決めることができ、年払いを選ぶと月額料金が少し安くなるのが特徴的です。

どのプランにも最初は14日間の無料トライアルがついているため、期間内に自分のニーズと機能を照らし合わせ、その後自分に合った有料プランを選んで使うのがおすすめです。

セルフホスティングして利用する場合

n8nをセルフホスティングして利用する場合、次の料金がかかります。

プラン名 月払い(月額・ユーロ) 年払い(月額・ユーロ) ワークフローの実行回数(年間) 主な特徴
Community Edition 無料 無料 無制限
  • コア機能はすべて利用可能
  • チームでの共同作業や高度な管理機能は含まれない
Business €667 €667 (月払い)最大40,000回

(年払い)最大480,000回

  • Community Editionの全機能に加えて6つの共有プロジェクト
  • SSO、SAML、LDAP
  • 30日間の分析情報
  • ソース管理を使用して環境をサポート
  • スケーリングオプション
  • Gitを利用したバージョン管理
  • グローバル変数
  • フォーラムのサポート
Enterprise 要問い合わせ 要問い合わせ カスタム設定
  • Businessのすべての機能に加えて無制限の共有プロジェクト
  • 過去1年分の実用的な分析情報と詳細なワークフローごとの指標
  • SLAによる専用サポート
  • マルチメインインスタンス
  • ログストリーミング
  • 外部シークレットストアの統合
  • APIキーのスコープ
  • 販売支援調達
  • 請求書請求

n8nの標準的なセルフホストバージョンであるCommunity Editionは、GitHubにおいて無料で入手できます。

そのため最初はCommunity Editionで利用し、慣れてきたら自分のニーズに応じたプランに切り替えて使用するのがおすすめです。

またBusinessプランにも14日間の無料トライアルがついているため、Businessプランの使用を検討している人はこの期間に自分のニーズと機能が合っているかを見極めるのがよいでしょう。

参考:n8n「プライシング」

参考:n8nブログ「新しいプラン、アクティブなワークフロー制限なし — n8n の新しい価格について説明します」

まとめ

n8nはAPIで連携したサービスやカスタマイズしたノードを組み合わせてワークフローを設定すると、自動で実行してくれるプラットフォームです。

ノードにはAIを使用することもでき、クラウド環境でもセルフホスティングをしても使えるため、自分が自動化したい業務や環境に合わせて最適なワークフローを組むことができます。日々のルーティーンとなっている業務を少しでも効率化し、クリエイティブな作業や意思決定に時間を使いたいなら、積極的にn8nを活用してみてください。

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