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最終更新日:2024/11/06
AI Overview(旧SGE)とは?
Googleは2024年5月14日に開催された年次会議にて、生成AIを搭載した最新検索エンジン「AI Overview」を発表しました。これまでのWeb検索を超えるスピードと幅広い情報へのアクセスを達成するために、すでにSGEと呼ばれるツールが公開されています。
AI OverviewではSGEからのアップデートによりさらなる進化を遂げており、生成AIとWeb検索の新しい活用方法として注目が集まっています。
本記事では、AI OverviewとSGEとの違いや新機能、使い方、注意点などを解説するとともに、実際の使用例を紹介しますので、生成AIを組み込んだ最新検索エンジンについて理解を深めるためにぜひお役立て下さい。

AI Overviewとは、Googleが提供する生成AI搭載のWeb検索エンジンです。これまで体験版として「SGE」と呼ばれるツールが提供されていましたが、正式に検索エンジンとして公開されました。
Googleの最新生成AIモデルである「Gemini」をカスタマイズし、検索エンジン用の機能が追加、改善されています。
AI OverviewはGoogleからの公開日に、アメリカのみで一般公開されました。2024年8月16日には日本、英国、インド、インドネシア、メキシコ、ブラジルの6ヶ国での提供が決定し、8月30日より日本でも試験利用が可能となっています。
関連記事:Google、AI活用検索機能「AI Overview」をアップデート。日本を含む6ヵ国で利用可能に
AI Overviewの前身であるSGEとは、「Search Generative Experience」の頭文字を取ったものです。2023年5月にGoogleが発表した新しい検索ツールで、2023年8月には日本語版の試験運用が開始されました。
SGEでは、ユーザーの検索キーワードに対して生成AIが回答を自動生成します。また、AIによる情報の要約や要点の表示といった対応も可能で、迅速かつ効率的なWeb情報探索をサポートします。現在では、正式公開と同時に「AI Overview」へと名称が変更されています。
関連記事:SGEとは?検索体験・SEOに与える影響と担当者が取るべき対策

AI OverviewとSGEでは、前提となる設定や搭載機能などに違いがあります。SGEは「Search Labs」の一部機能として提供されていたため、Search Labsの登録ユーザーのみ利用できる仕様でした。一方、AI OverviewはGoogle検索のデフォルトとして設定されており、登録などの手続き不要で利用できます。
また、SGEからAI Overviewのアップデートに伴い、Googleの最新生成AIモデル「Gemini」がカスタマイズされ、検索エンジン向けのさまざまな機能が改善、追加されました。主要となる機能はSGEと同じく生成AIによる検索結果の要約です。検索結果のトップに生成AIが出力した概要が表示されるため、効率的な活用が期待できます。

AI Overviewの公開から追加された主な機能は、以下の7つです。
それぞれの項目について詳しく解説します。
AI Overviewでは以下3つのモードを搭載しており、ユーザーの希望に応じて回答のスタイルを調整できます。
初期設定では「Original(標準)」が適用されています。概要の長さを短く、または内容を簡略化したい場合は「Simpler(簡略)」へ変更できます。また、回答をより長くし、内容をより詳細化する場合は「Break it down(詳細)」を選択する、というように使い分けが可能です。
ニュアンスや注意点などを踏まえた複雑な質問やタスクへの対応も、一度に行うことが可能です。これまでのWeb検索では、検索バーにキーワードを入力して提案された検索結果の中から、最適な情報を自ら探し出す必要がありました。
一方で、AI Overviewでは回答として最適な情報を見つけて整理・要約し、まとめるところまでをAIが代行してくれます。そのため、必要な情報に短時間でたどり着ける可能性が高まります。
具体的には、引っ越し先のピラティススタジオを検索する際に「エリア内で人気があり、通いやすくて新規入会キャンペーンを実施しているスタジオ」を探すとします。これらの情報を1つの質問に盛り込んで質問した場合にも、営業時間や駅からの距離、入会特典といった求めるすべての情報を拾い、適切な回答を表示することが可能です。
AI Overviewでは、Web検索だけでなく、プランの立案や計画、準備の作成もサポートしてくれます。1週間の夕食の献立やGWを利用した海外旅行の計画などの作成を依頼すると、参照データのリンク付きでアイデアを提案可能です。
例えば、「4人家族向けの時短レシピを3日分計画してください」といったプロンプトを入力すると、AI Overviewが1日ごとのレシピと参照リンクをまとめて提示します。また、内容の調整やカスタマイズもでき、希望するレシピへの変更も簡単です。さらに、回答はGoogleドキュメントやGmailに保存できます。
音声検索により、テキスト入力よりも効率的に情報を得られます。また、音声とテキスト、画像、動画といった複数の情報を組み合わせて、直感的な検索を行うことも可能です。状況をテキストで細かく説明できない状況でも、スピーディかつ的確な検索につながります。
AI Overviewでは、前述した音声検索に加えて、動画検索にも対応しています。動画と音声を組み合わせることで、動画を撮影しながら音声もしくはテキストで検索し、迅速な検索を行うことが可能です。
具体的には、サイクリング中に自転車のチェーンが外れてしまった際に、スマホのカメラで動画を撮りながら修理方法を検索できます。従来のようにテキストのみで検索する場合は、故障箇所の名称や状態を詳しく入力する必要がありましたが、AI Overviewなら高度な視覚検索による効率化を促します。
Google Search Consoleへのレポート出力対応は、AI Overviewへのアップデートから搭載された新しい機能です。SGEの時には、アクセスやトラフィックはGoogle Search Consoleに反映されませんでしたが、AI Overviewでは可能になりました。
AI Overviewでは、検索結果ページをAIが整理、分類した状態で表示してくれます。検索結果に表示された上位ページを1つずつ開いて確認する手間が省け、効率的な情報収集が可能になります。
例えば、「還暦の贈り物」と検索すると、ギフトの候補やラッピングアイデア、相手との関係性に基づくおすすめなどのコンテンツを、AIが整理して提案してくれます。

ここからは、AI Overviewの使い方について解説します。簡単な設定で使用することができます。
パソコンでAI Overviewを利用する場合、下記の手順で設定します。
Chromeはシークレットモードではなく、個人のアカウントでアクセスする必要があります。
上記手順が完了したら、正しく機能するかどうか確認してみましょう。今までと同じようにGoogle で検索を行うと、AI による概要が検索結果と合わせて表示されれば成功です。
AI Overviewの機能は、以下の手順でON/OFFを切り替えることが可能です。
ただし、AI OverviewはGoogle検索の一部機能として提供されているため、Search Labs でOFFにしてもAIの概要表示機能が完全に無効化されるわけではない点に注意しましょう。
実際にAI Overviewを使ったAI概要表示を体験してみました。ここでは、一例として「結婚式を欠席する際のマナー」について検索した場合を見てみましょう。
検索バーにキーワードを入力し、検索すると以下のように表示されました。

AIによる概要が、検索結果の1番最初に表示されました。各情報の参照リンクも付いているため、詳細をクリックするだけで確認できます。

AI Overviewは前述のように検索結果のトップに表示されます。その内容にユーザーが満足した場合、その下に続く検索結果を確認せずに終わる可能性があります。Webコンテンツを提供する側としては、サイトへのアクセスや評価への影響を考慮し、SEO(検索エンジン最適化)対策を講じることが求められるでしょう。
言い換えると、情報の正確性や深さ、オリジナリティ、ターゲットの検索意図の理解などを網羅し、高品質なサイトを設計すれば、AI Overviewが生成する概要にも良い影響を与えられます。
ユーザーの有用性が高いサイトやWebページは、Googleが良い評価を付けることから、検索結果にも反映されると考えられます。

AI Overviewは、検索結果を効率的に提供できますが、他の生成AIと同様に回答内容を必ず確認した上で利用する必要があります。また、AI Overviewのハルシネーションについて指摘する声も挙がっています。
トラブルを避けるためにも、AIが生成した概要に付いている引用元や参照元のURLにアクセスし、情報の正確性や信頼性をよく確認することが重要です。
GoogleのAI搭載検索システム「AI Overview」は、試験的に提供されていたSGEを正式公開するにあたって、さまざまなアップデートを盛り込んでいます。3つのモードによるAI生成概要の最適化に加え、音声や動画撮影での検索、Google Search Consoleとの連ポート出力など多くの機能が追加され、より効率的な検索が実現します。
AIによる概要については、参照元のリンクなどで内容をよく確認する必要がありますが、Google検索におけるユーザーの負担軽減にもつながるでしょう。
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現在、日本でもAI Overviewが利用できます。Search LabからAI Overviewにアクセスすることも可能です。もしAI Overviewによる要約が不要な場合は、アカウント管理からOFFに変更できます。
AI Overviewを使用するためには、Google Chromeのブラウザと、個人のGoogleアカウントが必要です。また、18歳以上であることも条件に含まれています。ただし、シークレットモードでは使用できないため注意しましょう。
AI OverviewはGoogle検索のデフォルト機能となっていますが、キーワードによっては表示されない場合があると言われています。例えば、新しすぎて情報が少ないテクノロジーやマイナーな領域に関する情報、犯罪や危険性の高い情報、YMYL(お金や命に関わるキーワード)などが挙げられます。
また、通常の検索で十分な情報が得られる場合には、AIが情報検索を実行する必要がないと判断し、AI Overviewが表示されない可能性も高いです。
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