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勝敗を競うスポーツにおいて、過去のデータを分析する作業は極めて重要なものといえるでしょう。そのため、最近ではデータ分析にAIを活用するケースも多くなってきています。

まさに、スポーツとの相性が抜群といえるAIですが、実際にAIを活用することでどのような変化が生まれるのでしょうか。今回は、スポーツにおけるAIの活用事例や、AIが与える影響などについて詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

■スポーツにおいて「データ分析」が重要である理由

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スポーツ界において、データ分析を結果につなげている事例は少なくありません。その代表例として挙げられるのが、野球界で数々の成果を生み出してきた野村克也氏です。

野村克也氏は、ID(Important Data)野球という考え方のもと、データを重要視して戦略を考え、客観的な事実に基づいて指導や試合を行ってきました。その結果、監督として平成時代の最多勝記録(1,053勝)を持つなど、多くの実績を残してきたのです。

もちろん、データ分析を重要視しているのは野村克也氏だけではありません。現在、MLBのオークランド・アスレチックスで上級副社長を務めているビリー・ビーン氏も、データ重視で野球チームを運営した人物の一人です。ブラッド・ピット氏が主演を務めた映画「マネー・ボール」のモデルとなった人物でもあるため、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

ビリー・ビーン氏は、野球に関連する数多くのデータを統計学的に分析し、その分析結果をチームの経営や戦略に役立てることによって、当時弱小球団と言われていたアスレチックスを立て直すことに成功したのです。

こういった「データに基づいて指導したり戦略を立てたりする」という姿勢は、もちろん野球以外のスポーツにも浸透しているものであります。というのも、スポーツはデータとの親和性が高いからです。

スポーツの場合、ある程度は状況を単純化することができます。「試合に勝利する」「シーズン優勝する」といったように、目標がシンプルであるため、目標を達成できた理由・達成できなかった理由も比較的明らかにしやすい傾向にあるわけです。

さらに、スポーツは行動する空間が限定されているという点も、データとの親和性が高い理由の一つといえるでしょう。このような点から、スポーツは他の分野と比べてデータ分析が行いやすく、それに基づいて成果をあげることに成功するケースも多くなっているのです。

そしてそれは、AIにとっても理想的な環境といえます。すでにデータ分析が行われている環境にはある程度データが蓄積されているため、AIを導入することで分析結果の精度を高めたり、これまでは実現できなかった分析・予測を実現できたりするからです。

そのため、最近では多くのAI企業がスポーツ分野への参入に着手し始めている状況にあります。

 

■サッカーの試合映像を分析して勝敗を予測するAI

■サッカーの試合映像を分析して勝敗を予測するAI|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

スポーツ分野におけるAIの導入事例の一つとして、サッカーの試合映像を分析して勝敗を予想する「AI11(AI Eleven)」というAIが挙げられるでしょう。この「AI11」では、過去に行われた試合データを教師データとして活用し、ディープラーニングによって分析することで、ボールや選手の動きから勝敗予測が行われるというモデルが構築されています。

すでに、2019年12月10~18日に韓国で開催された「EAFF E-1サッカー選手権2019大会」で試験的に実装されており、中国や韓国といったアジア各国のテレビ中継で活用されたそうです。

この「AI11」の開発に関わった電通によると、「AI11」はあくまでも「サッカーの新たな観戦体験と楽しみ方の提供」を目的としたものであり、勝敗の決め手となったポイントの分析までを行う方向性では考えていないといいます。ただし、適切なデータを揃えることができれば、そのようなAIを開発していくこともできるため、今後「勝敗の決め手となったポイント」を分析するAIが登場する可能性も十分に考えられるのではないでしょうか。

ちなみに、イギリスのサウサンプトン大学では、チームスポーツにおいて勝敗を左右する重要な要素の一つに「チームワーク」が挙げられるとして、チームワークに特化したAI分析を進めています。この研究で使用されているのは、イギリスのサッカー・プレミアリーグの過去の試合データであり、機械学習を用いて特定の2選手の相性がどれだけ良いかどうかを把握するための検証が行われているそうです。

もちろん、現時点でプロチームの実用化に至っているわけではありませんが、このようなAI分析が効果的であることが証明されれば、将来的に多くのプロチームでも導入が進んでいくことでしょう。

 

■AIによるプレー予測は選手の怪我防止にもつながる

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AIは、勝利を目指すという目的だけでなく、「選手の怪我予防」という目的でも活用され始めています。その一例として挙げられるのが、アメリカンフットボールのNFLがASWと共同で開発している「デジタルアスリート」というAIです。

この「デジタルアスリート」は、選手の脳震盪を防ぐことが大きな目的です。「Amazon SageMaker」や画像認識AIサービスの「Amazon Rekognition」といった機能を活用して、選手同士が接触した際の位置関係、姿勢、速度といった情報を分析します。その分析されたデータを用いて、「怪我をしにくい動作」の指導が可能になることから、大きな注目を集めています。

アメリカンフットボールのように、選手同士の激しい接触が頻繁に発生するスポーツにおいては、怪我の対策にも力を注がなくてはなりません。そのため、今後は「怪我予防」という面でも、さまざまなスポーツでAIが積極的に活用されるようになるのではないでしょうか。

 

■AI・人工知能は勝敗予測や怪我予防など、さまざまな影響を与える

今回は、データ分析を得意とするAI・人工知能がスポーツに与える影響についてご紹介しました。勝敗予測だけでなく、怪我をしにくい動作の分析も実現できることがお分かりいただけたかと思います。

とはいえ、現時点では研究段階の技術も数多く存在しますので、これから革新的なAI技術が数多く導入されることになるでしょう。より高い精度での分析が可能になることで、スポーツにどのような変化が生まれていくのか、ますます期待が膨らみます。

 

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