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第4回名古屋ものづくりAI/IoT展現地レポート!~製造業における課題解決のヒントがみつかる展示会~

最終更新日:2024/04/03

2023年4月12日(水)~14日(金)の3日間、ポートメッセなごやにて「第8回名古屋ものづくりワールド」が開催中です。

名古屋ものづくりワールドは、9つの専門展で構成される中部最大級の製造業見本市です。その中の一つ「第4回名古屋ものづくりAI/IoT展」をメディアパートナーの「AIsmiley」が取材しました。現地の様子をお届けしたいと思います。

今回の展示会は、製造業向けのAI、IoTソリューションの展示会のため、製造、生産技術、品質、設計、開発、情報システム部門のユーザーが多数来場し、活発な商談を行っている様子が伺えます。

「AI×SaaS」で生産スケジュールの最適化をサポート!

株式会社スカイディスク

まずは「いつまでに、何個、どの製品を」というオーダー情報からAIが設備稼働や人員配置の作業計画を立案する、生産計画自動立案システムを展開している株式会社スカイディスクです。今回はセールス&マーケティングチームの福間晶子氏にお話を伺いました。

――今回展示されている「AI生産スケジューラ最適ワークス」の特徴について教えてください。

株式会社スカイディスク セールス&マーケティングチーム
福間晶子氏

――スカイディスク福間氏

当社は「いつまでに、何個、どの製品を」というオーダー情報から、設備の稼働やスタッフのシフトなどを計画立案する生産スケジューラを提供しています。ある時点から製造業の設備や人などのリソースを最適に配置するにはどうするのが良いかなどの道筋をAIを活用して出しています。

当社のサービスの特徴は、SaaS型で提供している点とスモールスタートができるという点です。従来の生産スケジューラは、各工場の要件を全て吸い取り、各社独自のシステムを開発するといったような大掛かりな開発案件が多く、中小企業での導入が難しくありましたが、当社はマスターデータの設定をするにあたって、まずはシステムを入れてみて、結果のアウトプットを見ながら簡単に設定が可能です。

生産計画で暗黙知や言語化がされていない部分をシステム化し、アプトプットを見ることで今まで気づいていなかった条件などに気づけるようになります。そこから自社にあったシステムにブラッシュアップするという方法を取っており、生産計画の部分でそういったことができるサービスは当社のみです。

 

――ありがとうございます。どんな課題をもつユーザーに活用してもらいたいかなどありましたら教えてください。

――スカイディスク福間氏

生産計画において多くの企業様が課題に思っている点は「属人化」と「業務負荷」です。

現場のことも分かっている人でないと適切な生産計画が組めないため、その人に業務が集中してしまったり、また後任を育てることも難しいという現状があります。

「AI生産スケジューラ最適ワークス」で、属人化している業務の棚卸しを一緒にやっていきながら各企業様に合った生産計画システムに落とし込んでいくサポートができればと思います。

 
生産スケジューラを導入するにあたり、スモールスタートできるという点は大きな特徴に感じました。生産計画作成業務に課題を持っている方は相談してみてはいかがでしょうか。

ノーコードで簡単操作、外観検査をAIでスムーズに導入!

株式会社MENOU

外観検査をAIを使って自動化するソリューションを展開している株式会社MENOUです。今回はマーケティングの斉木麻美氏に、ソリューションの特徴などを伺いました。

――貴社の事業内容やソリューションの特徴についてお話をお聞かせください。

株式会社MENOU マーケティング
斉木麻美氏

――MENOU斉木氏

当社は、外観検査をAIを使い自動化するといったソリューションを展開しており、外観検査AIモデルを開発して運用するソフトウェアになります。

AIモデルを開発するツールの「MENOU-TE」はノーコードでできるため、エンジニアでなく現場の方でも簡単に操作が行えるものになっています。またライン上で運用するには「MENOU-RN」というツールを展開しており、こちらの2つをセットで提案しております。

当社は、企業様側でAI外観検査を内製化していくことを「ゴール」として掲げているため、誰でも使えるノーコードの仕様を取っています。検査対象・製品仕様・検査項目の変更も企業様側でやってもらうことで、コストカットや時間短縮も図れます。

また、検知したい欠陥部分のアノテーションも塗り絵みたいに塗りつぶせばよいので簡単にできますし、AIがしっかりと認識するための「絵作り」の点も、元々カメラメーカー出身のメンバーが会社を立ち上げたこともあり、撮像環境に関してもサポート可能です。

 

――実際に導入された企業様からはどんな声が挙がっているのでしょうか?

――MENOU斉木氏

目視検査で完璧だと思っていたことが当社のAI外観検査ツールを導入したことで、実際には人によって目視検査にばらつきがあり、定量的な判断ができていなかったことが分かり、検査要件の改善に役に立ったという声がありました。

また当社のソリューションは業種を絞っていないため、製造業での外観検査はもちろん、インフラ点検や食品関係などさまざまな企業様に導入していただいています。

業種が違う企業で使う場合でも、カスタマイズなどの必要がなく、全く同じソフトウェアを使うことができる点も大きな特徴になりますね。

 
ノーコードで外観検査のAIモデルが開発をして検査の自動化が図れるだけでなく、業務内容の見直しに役立てれるなどプラスアルファのメリットもあると感じました。

製造業のトータル業務で活用可能!異常検知ソリューション「Impulse」

ブレインズテクノロジー株式会社

製造業における組み立て・加工・検査・保全の各工程に必要なデータ分析と、AIの適応などをソフトウェアで解決するソリューションを提供しているブレインズテクノロジー株式会社です。業務執行責任者の榎並利晃氏にお話を聞いてきました。

――今回の展示会ではどういったものを展示されているのか教えてください。

ブレインズテクノロジー株式会社 業務執行責任者
榎並利晃氏

――ブレインズテクノロジー榎並氏

今回展示している「Impulse」は製造業における異常検知ソリューションです。製造における設備で出力される膨大で複雑なセンサーデータ、静止画、動画から、AI技術を活用して未知の異常の検出が可能です。

例えば「組み立て」の部分では、組み立て作業を動画にとりAIで分析することで、作業の効率化や体への負荷が高い作業の改善などが行なえます。また音やにおいなどで設備の不良予兆を検知することも可能です。

今までは人がやっていた作業ですが、チェックする箇所が多く業務負荷も高いため、やる人がいないという課題があったのですが、AIや、またはカメラやセンサーがついたロボットを活用することで業務の効率化を図ることができます。

 

――ありがとうございます。実際にどういった企業様が導入されているのでしょうか?

――ブレインズテクノロジー榎並氏

液晶モニターの外観検査に当社の「Impulse」を導入していただいている事例があります。モニターの検査は難しく、以前はテスト用の動画を実際に流して、人の目で見て検査していたんです。動画のため、1秒間に30枚の画像が流れるみたいなことなので人の目では見きれず、検査が間に合わないということがありました。

そこでImpulseの外観検査を使って、動画のドットの欠けなどの異常検知をしてみたところ、効果は絶大で、実際に工場に導入していただきました。

 
今回は名古屋での展示会なので、特に自動車関係の企業様が多く来ているとお話されていました。また、センサーが搭載されたロボットも展示されていますので実際に見に行ってみてはいかがでしょうか。

アイトラッキングで「熟練者のカン・コツ」を抽出!技能伝承をサポートする

トビー・テクノロジー株式会社

最後は、アイトラッキングによる製造DX、技術・技能伝承ソリューションを提供しているトビー・テクノロジー株式会社です。マーケティング部の伊藤理那氏にお話を伺いたいと思います。

――貴社の「アイトラッキング」の特徴について教えてください。

トビー・テクノロジー株式会社 マーケティング部
伊藤理那氏

――トビー・テクノロジー伊藤氏

当社のソリューションは「視線計測」の機材で、人がどこを見ているかを計測できます。

熟練者の視線を可視化することができるため、教育や技能の伝承にご活用いただいています。人の無意識の部分である「視線」を、当社のアイトラッキング機器で「見える化」し、そのデータを当社で分析し「標準化」することができます。

また、ウェアラブルのタイプは眼鏡タイプになっているため、作業しながら視線の計測が可能な点も特徴の一つです。普通の眼鏡と大差ない感じで装着できるので、違和感なく熟練者や作業者の方にお使いいただいています。

 

――実際に今はどういった事例に活用されることが多いのでしょうか。

――トビー・テクノロジー伊藤氏

今は目視検査や設備点検、機械操作の技能伝承に使ってもらうことが多いです。ですがその他にも、属人化や高齢化などで熟練技・職人技などの技術伝承に課題をもっている企業様も多く、まずは視線からデータを取ってみるというのも始めてご活用いただければと思います。

 

職人技や熟練技など、日本の産業技術を残していくというのも重要なことだと思います。「アイトラッキング」は、今までは数値化できず、伝承が難しかった点をデータ化し目に見える形で表すことができる点は大きな特徴だと思います。

製造業における課題解決を図るAIソリューションが集まる展示会

今回の展示会は「ものづくりワールド」ということで、製造業界に特化したものとなっています。

外観検査や異常検知、生産計画、技術の継承など現場が抱えている悩みを解決する方法やヒントが得られる展示会に感じました。実際のシステムなども間近で見て体験することができるので、この機会に展示会に足を運んでみてはいかがでしょうか。

展示会 入場チケットを申し込む

第8回名古屋ものづくりワールド
会 期:2023年4月12日(水)~ 14日(金) 10:00~17:00
会 場:ポートメッセなごや
主 催:RX Japan株式会社
公式サイト:https://www.manufacturing-world.jp/nagoya/ja-jp.html
構成展:
第8回 名古屋 設計・製造ソリューション展
第8回 名古屋 機械要素技術展
第7回 名古屋 工場設備・備品展
第7回 名古屋 航空・宇宙機器 開発展
第5回 名古屋 次世代3Dプリンタ展
第4回 名古屋 ものづくりAI/IoT展
第4回 名古屋 計測・検査・センサ展
第1回 名古屋 製造業DX展
第1回 名古屋 ものづくりODM/EMS展
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