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保育園マッチングサービスとは?AI活用サービスで自治体と保護者の負担軽減!

最終更新日:2024/01/22

これまで保育園の応募者を割り振る作業には、数ヶ月の期間を要していました。

なぜなら、保護者の入所希望を受けた自治体は、まずは各家庭の家族構成や労働時間など、さまざまな情報を踏まえないといけないからです。そうした情報を収集した上で、各応募者に適した保育園を割り振っていく必要があるからです。また、できるかぎり各々の希望に沿った形で割り振る必要もあるため、どうしても数ヶ月はかかる状況だったのです。

しかし、2018年に富士通が実用化した保育園マッチングサービスは、これまでよりも早い割り振りを可能にしました。

保育園マッチングサービスとは?

保育園マッチングサービスとは、保育園と保育園を探している子どもの保護者を結びつけるサービスのことです。女性の社会進出が進んだこと、そしてコロナ禍により新しい働き方が広まりつつあることなどがきっかけで、現在は子どもの預け先にも多様性が求められ始めています。

そのような中で、保育園の入園までのさまざまな作業にストレスを抱えてしまっている人も少なくありません。保育園を探している子どもの保護者であれば、保育園を探すための時間や書類作成のための時間が必要になるからです。

そのため、最近では保育園と保育園を探している子どもの保護者を結びつける「保育園マッチングサービス」に大きな注目が集まり始めています。保育園マッチングサービスを活用するメリットは保護者だけではありません。保育園側は、入園選考の大幅な効率化を実現できるため、「業務時間の削減=負担軽減」というメリットを得られるのです。

マッチングシステムの仕組み

マッチングシステムの主な仕組みとしては、まず自治体の職員が保護者から提出された申請書をもとに、入園を希望している保育園、家庭状況といった情報をシステムに入力していきます。そして、AIが「市が定めた配点基準」「優先順位」「兄弟姉妹の同じ保育園への入園希望」といったさまざまな条件を組み合わせて、児童に保育所を割り当てていくというものです。

これまでは、これらの作業をすべて人の手で行っていたため、どうしても膨大な業務量になってしまっていました。しかし、マッチングシステムを活用すれば、システムに入力するだけで適切なマッチングを実現できるため、大幅な業務効率化を実現できます。

マッチングシステムの種類

マッチングシステムには、主に「BtoB型」「BtoC型」「CtoC型」という3つの種類が存在します。それぞれにどのような特徴があるのか、詳しくみていきましょう。

BtoB型

近年は、アウトソーシングを活用して企業や個人事業主に業務を依頼するケースも多くなってきています。そのようなシーンで実際に利用されているのが、BtoB型のマッチングシステムです。

クラウドソーシングサイトは、まさにBtoB型マッチングシステムの代表例といえるでしょう。働き方にも多様性が生まれ始めている昨今において、企業や個人事業主マッチングできるサービスは、今後さらに需要が高まっていくでしょう。

BtoC型

BtoC型マッチングシステムは、交通サービスや宿泊施設の予約、オンラインショッピングなど、数多くの種類が存在しています。実際にこれらのサービスを利用して企業と個人間の取引を行ったことがある人も多いのではないでしょうか。

スマホが普及した現代において、オンラインショッピングの利用者層は高齢者にまで広がっており、利便性も高いことから、今後も市場規模は大きくなっていくことが予想されます。

さらに最近では、チャットボットボイスボットといった新しい技術も積極的に活用され始めているため、より革新的なサービスが次々とリリースされる可能性もあるでしょう。

CtoC型

CtoC型マッチングシステムは、フリマサービスや婚活サイトなど、個人と個人をマッチングさせるシステムのことです。これまではオークション形式が一般的でしたが、最近ではより簡単に出品や決済を行えるフリマアプリに注目が集まっています。

また、婚活・出会い系のマッチングサービスでは、GPS機能によって近くにいる人とマッチングできるなど、より利便性が向上しています。

マッチングシステム活用のメリット

マッチングシステムを活用することで得られるメリットとしては、主に以下の3点が挙げられるでしょう。

時間を選ばない

マッチングシステムを活用すれば、オンラインでマッチングを進められるようになるため、時間を問わずにマッチングを行えます。当然、手作業でのマッチングと比べて大幅な効率化を実現できるため、マッチングを実現するための労力も削減できるのが魅力です。

情報が多い

マッチングシステムを活用すれば、より多くの情報を有効に活用することができます。っ情報を複合的に活用することで、条件にマッチした企業・個人とマッチングできるため、「想定していた相手ではなかった」といった失敗に終わるリスクを抑えることが可能です。

希望に条件で探せる等

マッチングシステムを活用すれば、こまかな条件を入力したうえでマッチングできるため、より希望に近い企業・個人とのマッチングを実現できます。さまざまな条件を加えても、スピーディーなマッチングを実現できることは、マッチングシステムの大きなメリットといえるでしょう。

マッチングシステム活用のデメリット

マッチングシステムにはさまざまなメリットがある一方で、いくつかデメリットが存在することも忘れてはなりません。主なデメリットとしては、以下のような点が挙げられるでしょう。

対面しないので顔を見ない分不安になる

マッチングシステムを活用する場合、対面でのコミュニケーションはなくなります。顔を見ずにマッチングを進めていくため、場合によっては不安を感じてしまうケースもあるでしょう。そのため、業界によってはビデオチャットなどを併用していくことも一つの手段といえます。

情報過多になりぎみ

マッチングシステムでは、さまざまな情報を条件として加えていくため、場合によっては情報過多ぎみになってしまうケースがあります。情報の取捨選択を適切に行わなければ、理想的なマッチングを実現できなくなってしまう可能性もあるため注意が必要です。

保育園の選定にマッチングAIサービスを有効活用する

最近では、さまざまな形でマッチングAIサービスが活用され始めています。ここからは、実際にAIマッチングサービスを活用している保育園の事例をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

保育園マッチングAIサービスにより負担が大幅に軽減

富士通の保育園マッチングサービスが導入された滋賀県草津市では、これまで毎年1,000人以上の応募者の割り振りを担当職員2名で行っていたといいます。当然、応募者全員を割り振るまでには1ヶ月以上かかっており、担当者自身の負担も極めて大きなものになっていました。この作業にかかる手間を大幅に削減するために開発されたのが、AIを活用した保育園マッチングサービスでした。

富士通が開発した保育園マッチングサービスには、「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」というAIが搭載されています。このAIは、申請者のさまざまな希望や自治体が定めている基準に基づいて、数秒で千人規模の児童の保育所割り当てを自動で行うことができる自治体向け保育業務支援ソフトです。このAIを活用することによって、応募者の要望や自治体の定める基準などに沿った数千人規模の保育園の割り振りが、数秒で可能になりました。

また、最近では一時保育を利用したい保護者と、受入れが可能な保育園を結ぶWebマッチングサービスなども多くなってきています。その一例として挙げられるのが、株式会社miteteが提供するマッチングサービス「mitete」です。利用可能な保育園を検索できるだけでなく、希望の日時や保育園を選択するだけで申し込みを行うことができます。

(参照:SankeiBiz AIが保育所マッチング 富士通実用化、自治体と保護者負担軽減)
(参照:富士通 業界初!AIを搭載した「MICJET MISALIO 保育所AI入所選考」ソフト提供開始 千人規模の児童のきめ細かな保育所割り当てをわずか数秒で算出)

マッチングシステムで利害の一致しない人たちの関係を合理的に解決

「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」はルールベースのAIとなっており、優先順位に沿った応募者の希望ができる限り叶うように割り当てられます。また、この割り当ても数秒で完了するため、これまでの手間が大幅に削減されました。保育園利用調整指数(保育が必要な人を優先できるように各自治体が個別に設定した基準)、兄弟の入所希望、希望施設といった児童ごとの情報や、保育園の空き情報などのデータを取り込むことで、素早い割り振りが可能になったのです。

マッチングシステムの活用により、利害の一致しない人たちの関係をより合理的に解決できるようになることは、保育園側にとっても保護者側にとっても大きなメリットがあります。

自治体だけでなく保護者の負担もマッチングAIサービスで軽減

従来の方法では割り振りに1ヶ月以上かかっていたため、自治体にかかる負担も非常に大きなものとなっていました。しかし、負担がかかっていたのは自治体だけではありあません。入所希望者にも負担はかかっているのです。なぜなら、応募の結果が出るまでの期間が長くなってしまうと、仕事復帰に向けた準備にとりかかれないなどの支障があるためです。

その点、富士通の保育園マッチングサービスを活用して割り振りがスピーディーになれば、万が一希望の保育園に入所できなくても、すぐに別の保育園を探すなどの行動を起こせます。しかし「希望する保育園に入れるかどうかわからない」という状態では、新たな保育園を探すこともできず、ただ待つことしかできないのです。そのような入所希望者にとっても、大きな負担の解消になる、AIによる割り振り時間削減は非常に大きな価値があるといえます。

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今回の保育所マッチングサービスは、さいたま市の実証実験を反映したものとされています。さいたま市内の8,000人の匿名データをもとに、実証実験で用いたゲーム理論を反映したそうです。第二行政ソリューション事業本部本部長の岡田英人氏は、以下のように述べています。

「保育所に務める方は、本来であれば子どもと向き合う仕事のはずだが、何日も残業しながら選考の準備をすることに違和感を覚えており、共感した。このような業務を効率化することで本来の業務に取り組んでもらいたいと思い、製品化した」

子どもと向き合い、子どもの成長を見守っていくことが、保育所に務める方にとっての本来の仕事であるはずです。にも関わらず、別の作業に時間を割かなければならない状況は、あまり好ましいとはいえないでしょう。そのような状況を打破できるという点でも、富士通の保育所マッチングサービスは大きな役割を果たしていると言えるのではないでしょうか。

(参照:マイナビニュース 富士通がAIで保育所の入所選考を効率化する自治体向け新ソフト)

 

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