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株式会社フィナンシャル・エージェンシー(以下、FA)は、保険代理店として39の保険会社の商材を扱い、保険会社のコンタクトセンター運営および、銀行・クレジットカード会社・通販会社といった他保険代理店のコンタクトセンター運営を展開しています。AI Logの導入によって、大幅なコスト削減と人の経験に頼らないチェック体制を実現した事例をご紹介します。
多くのコンタクトセンターでは、応対品質の向上やトラブル防止を目的に、法令違反やガイドライン違反にあたる「禁則ワード」を発していないか、「お客様に必ずご案内すべきこと」をお伝えできているか、などを録音された通話内容から確認する品質管理業務に非常に多くの時間を費やしている。FAでは、定常的に年間40万時間におよぶ通話内容を、約60名からなる専門部隊が聞き起こし、お客様に適切にご案内できていない場合には、再度お客様にお電話にて正しくご案内するなどの応対品質管理を遂行してきた。
しかし、「音声データを聞きながら内容の確認を行う場合、経験豊富なメンバーは音声データの再生速度を2倍、4倍でも確認できますし、これまでのノウハウからお客様が仰った内容からおそらくこういう結果になるだろうという予測をたて、効率的に確認すべき箇所を見つけられるのですが、経験の浅いメンバーはやはり時間がかかってしまいます。必要に応じてテキスト化を行う場合には、経験者でも実際の通話時間の約2倍の時間がかかります。」と話すのは、実際に業務にあたる山口翔子氏(業務本部業務ソリューション部QA課)。
専門部隊を抱えるFAでも、これまでは申し込みいただいたお客様の約20%のチェックが限界だったという。また、チェックする担当者にも、応対マナーや商材に関する知識はもちろん、他社のコンタクトセンター運営にも携わっているため、法令や各社のガイドライン、コンプライアンスに対する十分な知識も求められる。さらに、説明不足がないかなどを判断する“スキル”も必要だ。例えば、案内はしているが、前後の文脈から判断するとお客様は間違って理解されている可能性があるなどを聞き分けなければならない。
FAで応対品質管理を担う宮内史絵氏(業務本部業務 ソリューション部 部長)は、「採用から一人前になるまで少なくとも半年はかかります。さらに、社歴の長いメンバーと比べると、新人にはたくさんの経験から培った“ノウハウ”がないために、モニタリング精度に個人差が生じてしまっていました。」と、これまで抱えていた課題を話す。
応対品質管理の観点において、聞き起こしからの確認は重要な業務であると考える一方で、そこに費やす膨大な時間や教育にかかる時間とコストのバランスに課題を抱えるコンタクトセンターは多い。「当社では、数年前からこれらの業務を効率化したいと考え、自動でテキスト化できるサービスを多数検討してきました。ですが、音声認識率で思うような結果が出せず導入に踏み切れていませんでした。」と宮内氏は続ける。そこで、今回、Watsonを活用したサービス開発を手がけるS&Iと共に、FAが持つノウハウを組み込んだ書き起こしサービス「AI Log」の開発に着手することになった。

AI Logは、Watsonの音声認識機能であるSpeech toTextを活用して、全通話内容を自動的にテキスト化し、「禁則ワード」の自動チェックとハイライト表示機能を持つクラウドサービスだ。実業務を想定し、使い勝手にもこだわった。テキスト化された通話内容をオペレーターとお客様のチャット形式で表示することで、会話の流れを視覚的に把握できるとともに、禁則ワードのハイライト表示で会話のどこを確認すればいいか一目で分かるようになっている。
これまでの、通話内容を聞きながら該当箇所を探る「耳」によるチェックから、既にテキスト化された内容の「目」による把握が可能になり、チェックすべき項目の抽出が格段に効率的になる。さらに、重要箇所を聞き逃すことがなくなるため、課題の1つでもあった熟練度の違いから生じるモニタリング精度の差も、最小限に抑えられるようになる。また、該当の通話を検索する際の検索条件も実運用を想定して設計されており、電話番号やお客様名、日時の他に、禁則ワードや必須ワード、フリーワード検索などで確認すべき通話を抽出できる。
AI Logの開発でFAが最も重要視したのは、「いかに高い音声認識率を実現できるか」だ。AI Logは、FAが培ったノウハウを基に、S&Iの学習データ構築を専門にする組織「CORPUS factory」が学習データを作成している。FAが保有する、日本全国の20〜80代までの幅広い年齢層に及ぶお客様との通話内容を録音した音声データは、400万時間分にもなる。これらの蓄積された音声データから抽出したデータを基にCORPUS factoryが学習データを構築するとともに、基本的な応対マナー、禁則ワード、方言、人名、金融機関名などを辞書として登録することで、AI Logでは、オペレーター側の音声認識率は90%以上、屋外や携帯などの通話環境および滑舌など、オペレーターと比べ条件の悪いお客様側の音声認識率も約75%と高い精度を実現している。
「音声認識率についてはかなりの要望をあげました。禁則ワードだけでも100種類ほどの組み合わせを作っています。1単語だけでは“禁則ワード”にはならないため、2単語以上を組み合わせて“禁則ワード”として判断させるなどの工夫をしています。保有している音声データをもとに、3カ月ほどかけて禁則ワードとして判断されるかを検証しながら進めましたが、回を重ねるごとに精度が上がっていく実感がありました。」と宮内氏は振り返る。
AI Logは、開発当初よりFAでの活用だけではなく、あらゆる業界のコンタクトセンターでも利用できる“サービス”として提供することも想定。FAのノウハウが詰まった学習データを提供することで、導入するコンタクトセンターは音声認識の精度向上に対する不安や煩わしさを感じることなく、利用開始とともにその効果を実感していただける実用的なサービスに仕上がっている。FAは、S&IのCORPUS factoryと共に、新たな商品が登場した場合など、定期的に学習データや辞書を見直しながら、継続的に認識精度の向上を進める予定だ。
FAでは、応対品質管理業務に費やす時間を年間で約15,000時間、人件費を中心に年間コストを約5,000万円削減できると予測している。「聞き起こしから確認するまでの業務が効率化できたことで、応対品質管理業務を担うQA課では、空いた時間を教育に充てたり、これまでは主にチェック段階で出てきた課題に対しての指導が大半でしたが、通話内容を分析することで未然抑止のための対策ができるようになると期待しています。」と、山口氏はAI Logの活用効果に期待を寄せる。
また、現在は、当日分の録音データをバッチ処理で深夜帯に自動テキスト化し、翌日に通話内容を確認しているが、今後はリアルタイムにテキスト化して禁則ワードを検知できるようにしたいとFAでは考えている。「お客様との会話中に画面上にアラートを出すことで、訂正を促したり、不足事項を伝えるようアドバイスを表示するなど、オペレーターをアシストできるようにすることで、確認作業までを現場で完結できるようになります。
そうすることで、QA部隊は、オペレーターごとの分析から応対品質の改善や、トップセールスがどのようなご案内をしているかなど、分析と指導に集中できるようになると考えています。」と、山口氏は今後のさらなる業務効率化とQA部隊の新たな使命を見据えている。
株式会社フィナンシャル・エージェンシー 様が導入したサービス
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