導入した企業の事業内容の紹介
導入業務:入荷予定日を過ぎている取引先への、納期確認リマインドコール
業務上の課題や目的
同社は200席規模のコールセンターを運営するも、業績拡大により深刻化する人手不足への対応として、コールセンターの定型業務の効率化が急務となっていた。
カスタマーサポートチームは、定型業務の自動化による生産性向上を目指し、ボイスボットによる自動化の検証を開始。第一段階として、以下の課題を持つ業務の改善に着手した。
- 目的:出荷予定日を過ぎた取引先に対し、急ぎ納期の確認を取りたい
- 現状:メール連絡に加え、電話で追いかけ確認を取りたかったが、以下の理由から対応が後回しになっていた
-電話以外の業務の優先度が高い
-上記理由と関連し、電話応対スキルが少ない社員で構成されているチーム
-対象件数は1日あたり最大100件と、日々一定の時間が必要となる
- 問題:上記理由から、納期回答の入手に時間がかかっていた
解決策
ボイスボット選定にあたり複数サービスを比較検討する中で、導入にかかる費用を抑えられる点に魅力を感じcommuboを導入。
また、会話の流れやcommuboが案内する内容を、導入後に必要に応じて自社で手軽に変更できるという柔軟性も大きなポイントだった。他社のサービスでは変更に都度費用がかかるケースもあったため、追加費用なしで自分たちで柔軟に対応できる点は、当社の改善を推進する運用スタイルに合っていると判断した。
【PoCの範囲】
- 対象業務:「必須ではないが必要な業務」にあたるものを選定
- 対象件数:全件ではなく、優先度が高い取引先に件数を絞って実施
【PoCに求めたもの】
- 該当業務がもたらす効果(架電によって課題の解決が可能か)
- 該当業務の架電意義(AIオペレーターの架電でも効果が出るか)
- PoCにおけるKPI(納期回答のリードタイムと納期当日回答率)
KPI改善のためのシナリオ工夫
- シナリオの簡素化:架電先から情報を聴取することはせず、回答はメールへと誘導
- 冒頭離脱の改善:PoC初期は、ロボットの「お世話になっております」の声ですぐに電話を切る人が続出したため、最初に社名を名乗るよう変更
製品・サービスを導入した効果
- 自動化による目的=急ぎ回答がほしい を達成
→納期回答リードタイムが約5割短縮、当日の回答率は10%改善
- 業務安定化:人的リソース有無の影響をなくし、適切な納期改善アプローチを実現
今後は、自動化による24時間365日対応のコールセンターを目指し、下記のような流れで拡張を進めていく予定。
- 自動応対範囲の拡大
・まずは取引先との他応答業務への横展開
PoCで行ったリマインド関連を皮切りに進めていく予定
・次に購入者・ユーザーの応対へ拡大を目指す
- commuboの対応方法の拡大検討
・下記を達成するために、アナウンスのみのシナリオではなく、対話が必要なシナリオにも拡張
-架電業務(アウトバウンド)から受電業務(インバウンド)への活用拡大
-ボイスボット完結率の向上(有人対応や後工程を挟まず、ボイスボットのみで対応を簡潔)
・commuboを中心とした、生成AI等のツールを組み合わせた活用も検討
