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特許起案文書の作成にAIを起用 機密性や専門性の高い自社独自の情報を扱う15のチャットボットAIが活躍

扶桑化学工業株式会社 様

200~599人

製造業

扶桑化学工業株式会社 様

提供企業名:
株式会社ソフトクリエイト
導入サービス:
Safe AI Gateway

世界トップクラスのシェアを誇る半導体研磨剤用の原料、国内唯一のリンゴ酸の製造などの事業展開で「グローバルニッチトップ企業」として知られる扶桑化学工業株式会社。事業の性質上、機密情報を多く取り扱う同社は、Safe AI Gateway によって生成AIの業務活用における情報漏えいなどのセキュリティ懸念を払拭。利用開始から1年弱で各部門が15のチャットボットを活用し、工数削減および業務効率化などの成果を実感すると共に、推進中のDXの加速に確かな手ごたえを感じている。

課題

  • 生成AIを業務で利活用したいが、情報漏えいなどセキュリティ面で不安
  • 生成AIの実利用イメージが掴みづらい、過度な期待がある
  • 生成AIを安全に業務で利活用するための環境を早期に整備したい

導入効果

  • 生成 AIを導入後、セキュリティリスクの懸念なく全社で活用可能に
  • 全社各部門で15のチャットボットを活用、業務効率を大きく向上
  • 今後、Microsoft 365 など他システムとの連携でさらなる業務自動化を目指す

背景・課題

生成AIを活用したいとの声が高まるも、
セキュリティなどの懸念から利用に踏み切れず

  • 生成AI活用の検討を進められた経緯をお聞かせください。
    【三宅氏】
    昨今、社内の現場部門各所から『ChatGPT などの生成AI を活用したい』との声が高まっていました。しかしながら当社は事業の特性上、研究開発や特許関連など機密性の高い情報を多く取り扱います。一般的なAI をそのまま業務に使うと情報漏洩リスクなどの懸念があることから、利用は見送っていました。

    生成AI は業務効率化や人的資本への貢献などの期待がある一方、いろんなことができるが故に、具体的に自分たちの業務でどのように使えるのかが、イメージしづらい。また、社内の一部には『生成AI はなんでもできる』といった誤解もあるように思えましたので、社員が安全に業務に利活用するための環境を整備して、実際に触ってどのように業務に利活用できるかを考えてもらいたいとの思いがありました。

    ちょうどその折、2023 年末にソフトクリエイトから Safe AI Gateway の案内を受けました。企業活用に特化したクローズドAI の仕組みであれば、DX と情報セキュリティ強化を積極的に推進している当社としても、情報の機密性を保持しながら安全に生成AI が活用できると考え、検討を進めました。

選定・導入

早期にスモールスタート可能で操作性と拡張性に優れた
Safe AI Gateway を選定

同社は複数社から生成AIサービスの提案を受け、比較検討。2024年1月、ソフトクリエイトの Safe AI Gateway を選定した。
Safe AI Gateway は、企業が生成AIを安全・簡単に利用できるよう開発されたサービス。Microsoft社の Azure OpenAI Service を基盤に採用し、独自インターフェースを通じて、最先端の生成 AI 技術を、情報漏洩などセキュリティリスクを心配することなく容易に導入、活用可能だ。

  • Safe AI Gateway 選定の決め手は、どのような点でしょうか。
    【水川氏】
    Safe AI Gateway は、企業向け生成AI をスモールスタートで利用できる構築期間の短さと、コストパフォーマンスの高さの点で優れていました。また、使いやすいインターフェースで社員がIT のリテラシーを問わず気軽に利用できること、導入後の運用や定着に向けたサポート体制が充実していることに加えて、ロードマップで示された将来的な拡張性も魅力でした。

    さらに、ソフトクリエイトと当社は、AD やファイルサーバーなど重要インフラの構築とサポート、ソフトウェアのライセンスと保守サービスなどでお付き合いがあり、当社のDX の取り組みや情報セキュリティ要件などをご理解いただいていたことも、安心感につながりました。

    導入のプロセスでは、まずは無料トライアルで操作感を確認した上で、社内における利活用方法をソフトクリエイトと協議し、推進していきました。

  • 導入時の印象をお聞かせください。
    【水川氏】
    社内に生成AI に詳しい人員がおらず当初は不安もありましたが、ソフトクリエイトの伴走支援サービスを活用することで、安心して導入することができました。中でも営業および開発ご担当者は製品のコンセプトや機能、そして構築の手順についても何度も丁寧に説明してくれましたので、不安を払拭しながら導入を進めることができました。

活用効果

利用開始から1年弱で15のチャットボット業務活用、
業務効率化や工数削減などで大きな成果

同社は、実際の業務で使ってみることで生成AIの活用アイデアが生み出しやすい効果を狙い、チャットボットを部門ごとに展開している。

  • 現状の活用状況および成果について、お聞かせください。
    【出野氏】
    我々IT課の方で利用イメージを想定して各部門にチャットボットの仕組みを提供。部門側では回答の元となる資料をアップロードして実際に使って、回答精度を高めるチューニングを重ねつつ、生成AIを業務に浸透させていっています。Safe AI Gateway は独自のシステムプロンプトで、回答精度を高めやすいと感じています。

    現時点で15ほどのチャットボットが稼働しており、資料作成補助や会議のアイデア出し、翻訳業務など、全社で活用が進んでいます。特に研究部門では他社特許文献の調査や、文献サマリ作成業務において、大きな工数削減につながっています。

    【三宅氏】
    我々管理部門も、起案文書の作成や契約書および特許関連書面のチェックなど、これまで多くの人手による工数がかかっていた業務がかなり効率化しました。重要な文書を多く取り扱う品質保証や研究開発など、同様の効果が期待できる部署は多いでしょう。

    また、総務や人事では多くのメンバーが繰り返し何度も同じ問い合わせに対応しており、問い合わせ窓口をチャットボットに移行して、効率化するアイデアも生まれました。


  • 社内の活用促進について、どのような取り組みを実施されましたか?
    【三宅氏】
    方針としては、全社での活用を均等に向上させるというよりも、抜きんでて活用できる人や部署を作り、早く成果を上げてもらい、それを他部署に展開していくことを目指しました。そのために当部門から若手の活用促進担当を立てて、社内の推進役を担ってもらっています。

    【福井氏】
    事業部や部門によって、生成AIの活用への積極度合いが異なります。活用のヒントとなる事例や、使いこなし方のテクニックなどの情報をソフトクリエイトから提供してもらい、説明会を開催して共有することで、底上げを図っています。

    いま、Teamsのチャネル機能を活用するなど、社内にさらに効果的に情報発信する基盤および体制づくりを進めています。

今後・期待

今後の生成AI 活用の展開について、同社は現場部門からの要望が多い議事録作成や、Microsoft 365 との連携による各種ドキュメントの作成、さらには分析作業の効率化とサブシステムを連携させる活用など、幅広く Safe AI Gateway を活用したい構えだ。

【水川氏】
現在、管理本部では社内規程とIT 課のヘルプデスク業務での問い合わせ内容を一部自動化する、チャットボットを制作中です。今後はチャットボット開発において、各部門で生成AIを当社特有のAIとして習熟させていくために、どのようなデータを活用していくのか、また投入データのクレンジング方法についてなど、さらに磨きをかけていきたいと考えています。

また当社は Microsoft 365 や Salesforce の全社展開を進めていますので、それらと Safe AI Gateway の連携による業務自動化にも、期待を寄せています。

  • 最後に、Safe AI Gateway およびソフトクリエイトへのご要望とご期待をお聞かせください。
    【福井氏】
    ソフトクリエイトは我々からの機能アップデート要望にも速やかに応えていただけるなど、対応のきめ細かさと迅速さに感謝しています。これからも引き続き、支援に期待しています。

    【出野氏】
    他社との共同研究会や交流会などの開催にも期待しています。特に我々のような実際に現場での活用を促進する、若手世代の方々と交流できる場があると、嬉しいです。

    【水川氏】
    Safe AI Gateway には引き続き他のシステムと連携するAPIの開発を進めていただき、さらなる業務の自動化に期待しています。活用促進については、我々ユーザーサイドはどうしても知識に限りがありますので、各業務に特化した、より専門的なカリキュラムの講習会などを開催いただけると嬉しいです。

    【三宅氏】
    議事録の作成など、社内で部署を問わず大きな負荷となっている業務はさまざまあります。労働人口の減少で人手不足が深刻化する中、生成AIやRPAなどによる業務効率化、自動化は喫緊の課題です。さらに、製造や営業など、知識が属人的になりがちな部門では、生成AI が技術的な知見を共有化する役割を担える期待があります。
    当社は生成AIを実業務で活用することで、こうした具体的な利活用イメージを持つことができました。その意味で、リリースしたばかりの Safe AI Gateway と巡り合えたことは幸運でしたし、いち早く導入したことで開発期間の短さやコストメリットなども実感できました。今後もソフトクリエイトには、当社のDX 推進に貢献するサービスやサポートの提供に、期待しています。

※記載内容は 2024 年 12 月現在のものです。
※記載された仕様は予告なく変更する場合があります。
※記載されている会社名、製品名などは一般に各社の登録商標または商標です。

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