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革新を生む挑戦。かんぽ生命の生成AI活用戦略とその実践

株式会社かんぽ生命保険

2000人以上

金融・投資・保険

株式会社かんぽ生命保険 様

提供企業名:
導入サービス:
Graffer AI Solution

目的

ChatGPTなど生成AIは「使うか使わないか」というのではなく「どう使っていくか」という議論の中で、安全に利用でき、かつ技術進歩が速い生成AIの領域で機能追加などがはやいサービスを利用したいと考えていた。

効果

「生成AIがなければ業務に支障をきたす」、「生成AIを使うことによって日々の業務時間が1時間短縮される」、「業務量が半分になる」という社員からの反応があった

製品を知ったきっかけ、導入した決め手

  • かんぽ生命様が生成AIの導入を検証し始めた時期は特に「生成AIの利用を禁止する」といった方針を取る企業も多くいらっしゃったと思います。そんな中で利活用していく方向に踏み切った背景や判断要素などはありますか?
  • 松阪:当時はChatGPTのリスクを懸念する声も中にはありましたが、当社では、「使うか使わないか」という議論ではなく、「どう使っていくか」という議論が多かったように感じます。「早く使いたい」というポジティブな声も多くありました。

    これまでの新しい技術は「自動化によって単純業務が効率化される」といったようなツールが多かったように思います。一方で、生成AIについてはどちらかというと、「ホワイトカラーの生産性が上がるもの」だと捉えています。このような考えを背景に、デジタルサービス推進部とIT部門が協力して検証を開始したという経緯があります。

  • 技術進歩が速い生成AIの領域で、どのように情報収集を行っていましたか。
  • 横松:技術進歩の速さを踏まえ、まずは迅速に生成AIを取り入れることを優先しました。初期的には、展示会に参加するなどの方法で情報を収集したりしました。その後、機能追加の速度などを比較しながらサービスを選定しました。
  • 生成AIを自社開発する方法ではなく「Graffer AI Studio」を選定した理由は何でしょうか。
  • 横松:自社開発にはメリットもあります。一方で、技術に関する情報を継続的に自社内で適切に取り入れていく必要があるといえます。こうした観点では、専門的に取り組んでいるサービスの方がキャッチアップが早いと考え、「Graffer AI Studio」を導入しました。

工夫した点

  • 生成AIを社内に導入する際に工夫したことがあれば教えてください。
  • 横松:導入時に工夫したこととしては、ChatGPTが公開されて以降、役員に対して定期的な情報提供を行い、生成AIに対する理解を深めた点です。事前に情報を提供することで、一定の理解を得ることができました。

業務上で直面した課題

  • 逆に苦労されたことはありますか。
  • 横松:苦労した点としては、個人情報の取り扱いなどに関する社内ルールの取り決めを新たに行う必要があった点です。これらの問題に対しては、社内規則の策定や試行錯誤を繰り返しながら、慎重に進めました。このようなプロセスを通じて、生成AIの効果的かつ安全な利用方法を模索し、実現していくことができました。

導入した成果や感想

  • 生成AIの導入に関して、社員からの具体的なフィードバックとしてはどのようなものがありましたか。
  • 横松社員からのポジティブな反応としては、「生成AIがなければ業務に支障をきたす」、「生成AIを使うことによって日々の業務時間が1時間短縮される」、「業務量が半分になる」といったものがありました。

    生成AIを意識的に使い続けることによって、各自が自分なりの使い方を見つけて、だんだんと熟練していく様子が見受けられます。

  • 逆に改善点としてはどのようなフィードバックがありましたか。
  • 横松:一方で改善点としては、「効果的なプロンプトの考案に時間がかかる」「効果的な使い方が分からない」といった反応がありました。

    このような反応を受けて感じるのが、プロンプトエンジニアリング的な発想で最初のプロンプトに凝ることも大事ではあるのですが、それよりはまず、何でもいいから使ってみることが大切ではないかということです。プロンプトに関してはマルチターンでどんどん改善していくような方法を社内に共有していくことが大事なのではないかと考えています。

  • 社内のフィードバックを受けて、これから取り組んでいこうと思っている施策があれば教えてください。
  • 横松:プロンプトの活用例を社内に積極的に発信したいと考えています。ヘビーユーザーが使っているプロンプトや、ログにある有効なプロンプトを社内に横展開していく取り組みに着手しています。

株式会社かんぽ生命保険

  • 他にはどのような取り組みを行っていますか。
  • 横松:コミュニティの活性化に取り組んでいます。具体的には、Microsoft Teamsなどを使用して、生成AIの効果的な使い方に関する情報共有の場を設けることを考えています。このコミュニティでは、社員はプロンプトを共有したり、有益な情報を交換したりすることを予定しています。

    ただし、単に場を提供するだけでは盛り上がりにくいため、効率化に大きく貢献した人や優れたプロンプトを作成した人を表彰するようなイベントも計画しています。これらの取り組みを通じて、社内のコミュニティを盛り上げ、生成AIのより効果的な活用を促進していくことを目指しています。

  • 今後はさらにどのような取り組みを行う予定ですか。
  • 横松:これまでの成果を分かりやすく示し、どのように業務に活用できるかを具体的に発信していきたいと考えています。特に重要だと感じるのが、実際の業務での生成AIの効果を明確に示すことです。

    グラファーさんからも支援を受けながら、実際の業務における生成AIの効果的な事例を作成し、それを社内で共有していく予定です。このような事例作りを通じて、生成AIの価値をさらに高め、社員にとって有益なツールとしての位置づけを強化していきたいと考えています。

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