AI検索システムは、その名の通りAIを搭載した検索システムのことです。「社内データベースの検索システム」や「自社サイトで使用しているチャットボットの精度」などを向上させたいと考えている方には、AI検索システムの導入をおすすめします。
AI検索システムの導入にあたり、事前に確認しておきたいポイントは下記2点です。
- 検索システムの違いを知る
- AIが搭載されているか否かを確認する
以下で、それぞれ詳しく説明していきます。
1. 検索システムの違いを知る
自社に最適な検索システムを導入するためには、まずは検索システムの違いを知ることが重要です。検索システムの方式は、主に「逐次検索」と「インデックス検索」の2種類に分類されます。
- 「逐次検索」
「逐次検索」とは、検索ワードを入力した際に、検索対象範囲のドキュメントやデータを頭から末尾まで全てを走査する仕組みです。事前準備の必要がありませんが、検索対象が膨大であればその量に比例して検索に時間がかかります。
- インデックス検索
インデックス検索とは、各情報がどこに格納されているのかインデックス(索引情報)をあらかじめ準備しておき、検索時にこのインデックスをもとに走査する仕組みです。事前にインデックスを準備する必要がありますが、検索の際は該当するインデックスの範囲のみを走査するため、スピーディに検索することが可能です。
2. AIが搭載されているか否かを確認する
近年、この「インデックス検索」に「AI」を搭載した「AI検索システム」の発達が進んでいます。AI検索システムは「日本語の意味を考慮して検索する」ため、下記が可能です。
- 検索ワードと完全一致していなくても、関連性の高い検索結果を優先的に表示する。
- 肯定表現と否定表現を区別する。
たとえば「おすすめしない方法」で検索した場合は、単に「おすすめ」というキーワードを頼りに「おすすめの方法」を表示するのではなく、ユーザーが検索した「おすすめしない方法」を優先的に表示します。
以上のように、AIが搭載された検索システムを活用することで「探す時間」の短縮や生産性の向上が期待できます。
AI検索システム検討時に気になるのは、「自社の抱える課題が、AI検索システムの導入によって本当に改善されるのか」ということではないでしょうか。ここでは、AI検索システムの導入により効果が期待できる場合をご紹介します。
検索対象が膨大にある場合
AI検索システムでは、逐次検索のように検索対象範囲を全てを走査する必要がないため、検索にかかる時間が短縮できるというメリットがあります。
検索対象が少ない場合は、AI非搭載の逐次検索システムでも遅いと感じることはありませんが、検索対象が多くなるほど検索にかかる時間がかかります。このような場合は、AI検索システムの導入がおすすめです。
複雑な質問にも対応させたい場合
AI検索システムは自然文検索にも対応でき、質問の意図をくみ取ることが得意です。そのため、単語では説明できない細かい悩みに答えることが可能です。また、チャットボットで質問対応をしている場合でもAI検索システムと連携させることで精度向上が期待できます。
一問一答では解決できず、何回か質問や回答のラリーが続くような場合に、AI検索システムの導入を検討すると良いでしょう。
「どのような場面で、AI検索システムを活用すればよいのか分からない」という方に向けて、AI検索システムを通して実現可能なことをご紹介します。
サイト内検索のUI/UX改善
自社サイトを運営している企業にとって、検索システムのUI/UXを定期的に改善することは重要です。検索にかかる時間や検索結果の精度が課題となっている場合、「AI検索システムの導入」により解決が期待できます。
検索システムのUI/UXが改善されることで、「ユーザーの満足度向上」はもちろんのこと、ユーザーが検索によって自ら問題解決できることが増え、「お問い合わせの削減」にもつながるでしょう。
社内ナレッジ共有
社内で共有されるナレッジの検索にも、AI検索システムは役に立ちます。ナレッジ共有用のフォルダを分類しても「どのフォルダに保存したのか分からなくなり、資料を探すのに時間がかかる」という場合は、AI検索システムを導入することで業務効率化が期待できます。
FAQシステム
自社サイトに「FAQシステム」がある場合は、AI検索システムを導入することで以下が可能になります。
- 単語ではなく、文章での検索(自然文検索)に対応する
単語で区切られていない文章を検索できます。たとえば「振込手数料はいくらか知りたい」などのように、文章での検索が可能です。
- 表現や表記のゆらぎに対応する
質問文の表現や表記に違いがあった場合は、検索意図を理解し結果を表示します。たとえば「送金の手数料はいくら」「振り込み 料金」などのように、異なる表現で検索しても検索意図を汲み取った上で回答を表示します。
- 質問に対しての一致度が高いと判断した順に、回答を表示する
一般的なFAQシステムでは、検索ワードが含まれる質問文の候補を登録順に表示します。しかし「AI検索システム」を活用すると、AIが質問に対して回答の一致度を判断し、一致度が高い順に表示させることができます。
ECサイト
AI検索システムを活用していないECサイトでは、「検索ワード」「商品名」「説明文」「カテゴリ名」などの一致度が高い順に、検索結果へ表示されるのが一般的です。
しかしこのやり方では、表示順に売れ筋やトレンドが反映されず、型番と色だけ違う商品が上位を占める事態になりかねません。このような事態を避けたい場合は、AI検索システムを導入すると良いでしょう。
AI検索システムならユーザーの購買行動データを検索結果へ反映できるため、ユーザーの検索意図を汲んだ検索結果を表示することが可能です。またシステムによっては、ユーザーの好みに応じてパーソナライズされた検索結果を表示することもできます。
アイスマイリーでは、AI検索システムの導入を検討している方向けに「エンタープライズサーチ」「ECサイト」「FAQシステム」の3つをテーマにした最新版の比較表ガイドを無料で配布しています。本ガイドでは、最新のカオスマップと合わせ、機能や価格・主な導入企業などが一覧で比較できます。
導入を検討される際には、ぜひこちらの「AI検索システム徹底比較ガイド」をご活用ください。
比較表をダウンロードされたい方は「AI検索システム徹底比較ガイドを無料でダウンロードする」ボタンより無料でダウンロードできます。
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数ある「AI検索システム」の中から、自社の課題や導入の目的にあった「AI検索システム」を選び出すのは容易ではありません。そんな時に役立つのが、目的別にセグメントされたAI検索システムカオスマップです。
上記をご覧いただくと分かるように、AI検索システムは大きく分けて5つにセグメントできます。この便利なカオスマップは、以下の「AI検索システムカオスマップを無料でダウンロードする」ボタンより無料でダウンロードできます。お問い合わせ内容欄に「AI検索システムカオスマップ」と記載の上、送信してください。
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自社の目的に合う最適なAI検索システムを選ぶ際のチェックポイントをご紹介します。
導入目的を明確にする
AI検索システムを選ぶためのポイントは、自社のAI検索システム導入目的を明確にすることです。目的がサイト内検索の検索速度の向上なのか、FAQシステムのUI/UX改善なのかなどによって、必要な機能が異なります。
必要な機能を洗い出す
導入目的が明確になったら、目的を達成するために必要な機能を洗い出します。機能の洗い出しが完了したら、導入料金や利用料金を比較し、参考に他社の導入事例を確認すると良いでしょう。先ほどご紹介した「AI検索システム徹底比較ガイド」「AI検索システムのセグメント別製品一覧」をぜひお役立てください。
また、アイスマイリーでは最新のナレッジ共有やドキュメント検索・チャット・画像検索の仕方までプロが一挙紹介するDX雑誌を公開しています。ぜひこちらのDX雑誌「AI検索システムの新常識」をご活用ください。
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「AI検索システムを導入したものの、なかなか精度が上がらない」といった事態を防ぐためには、継続的なメンテナンスが欠かせません。具体的なメンテナンス項目をご紹介します。
コンテンツの編集と追加
AI検索システムの運用では、下記の業務が必要となります。
- 商品の説明が分かりづらいため、実際に検索されるワードと合うよう商品説明を編集する
- FAQにユーザーが求める回答が用意されていないため、ユーザーが求める回答を追加する
これらの業務はAIが自動で作業できる範囲ではないため、人の手による継続的な確認・更新が必要です。
AIのチューニング
AI検索システムの精度を向上させるためには、検索ワードと検索結果を紐づけるチューニング作業が大切です。たとえば、FAQシステムで考えてみると下記の質問群は「決済方法」にまつわる同義の質問として紐づけられます。
- 支払い方法が知りたい
- クレジットカードは使えるか
- スマホキャリア決済で支払いたい
導入の段階で全ての検索ワードを事前に予想し、結果と紐づけることは困難です。運用の過程で得られた情報については、導入後にチューニングしましょう。AIは自動で学習を進める側面もありますが、精度向上を図るためには上記のような人の手による定期的なメンテナンスが大切です。