【Vol.17】人が主役の「ソリューションデザイン」でAIの真価を発揮。あらゆる産業の未来を切り拓く。
2022.07.13
株式会社Laboro.AI
・Laboro.AIは、各社の課題に合わせてカスタマイズする「使えるAI」の開発や、コンサルティングを行う
・各社の業務・事業に「本当に」適したAIを開発するというスタンスで、様々な業界の課題を解決するソリューションを提供
・AIのポテンシャルを最大限に発揮させ、テクノロジーとビジネスをつなぎ、すべての産業の新たな姿をつくる
AI(人工知能)とは何か?魔法の箱か、人に取って代わる知能かリソースか-。いや、決してそうじゃない。AIとは人の役に立ち、より豊かな未来を創るためのアプローチ。そこに必要なのは、テクノロジーとビジネスをつなぐ“ソリューションデザイン”の視点。どうすればAIがより実用的に社会や産業の課題を解決できるのか。企業向けAIサービスをソリューションデザインの視点からオーダーメイドで開発する「カスタムAI」の提供を事業にする株式会社Laboro.AI(東京都中央区)。カスタムAIが切り開く未来について、代表取締役CTOの藤原弘将さんにお話を伺いました。
技術とソリューションデザインの力で、すべての産業を新たな姿に。本当に役立つAIとは。
NTTPC
Laboro.AIの事業について教えてください
藤原
Laboro.AIを簡単に言えば、本当の意味で“使えるAI”のカスタムオーダーを引き受ける、AI開発およびコンサルティングの会社です。AIの力で『すべての産業の新たな姿をつくる』『テクノロジーとビジネスを、つなぐ』をミッションに掲げています。
『すべての産業』と言うと、スケールが大きいように聞こえますが、このミッション達成には本気で取り組んでいます。我々自身が新しいサービスを生み出していくことも大切ですが、それよりもどちらかと言えばさまざまな産業の方々とともに“共創”しながら、イノベーションを起こしていくことを目指しています。パートナーの方々に伴走して、よりビジネス貢献度の高いAI開発に向けて取り組んでいきたいという想いがあります。
そして、『つなぐ』という点がポイントです。テクノロジーがあっても現場で使えなければ意味がない。そこにはソリューションデザインの視点が欠かせません。本当に便利でビジネスに価値があるものを生み出すためには、使う側の視点に立ってデザインすることが何よりも大切です。コンサルティングのフェーズでは、現場の方々とひざを突き合わせてとことん話し合います
NTTPC
共創やソリューションデザインという視点はどのような想いから生まれたのでしょうか?
藤原
もともと私自身が研究職だったことが影響しているかもしれません。例えば、ラボの中で新しい技術を開発したとしても、それを実際に世の中に届けることは実はそう簡単ではありません。「この技術をどう活かせば世界で役立つものになるだろう。どうすれば世の中に届けられるだろう」と、当時は悶々としながら日々考えていましたが、コンサルティング会社に転身したことが大きな転機となりました。
新しい技術を追求することも研究開発の視点では重要ですが、社会や産業の役に立たなければそのAIにはあまり価値があるとは言えません。ではどうするか?必然的に、ビジネス実装の観点からAI技術を設計していく必要がありますよね。
それにやっぱりAIと言えども、あくまでアプローチのひとつ。そこにはまず社会や産業の課題があり、いかにして変革していくかがコアな部分じゃないかと私は思っています。人に取って代わるのではなく、「人の役に立つAI」という考え方が非常に大事だと考えています
NTTPC
最新のAIを導入すれば成果がもたらされるほど簡単ではない。そんな風に聞こえます。
藤原
そうですね。残念ながら、AI技術を導入しても「うまく機能しなかった」「思ったような結果が得られなかった」という声を聞くことがあります。作り手としては悲しいことです。その失敗からAI導入を諦めてしまってはすごく寂しい。期待と現実の落差も大きいと思いますが、ひとつ言えることは「AIは魔法の箱ではない」ということ。我々はそうした苦い経験のリベンジを全力で支援したいと思っています。
心がけているのは「本当に自社の業務や事業に適したAIを一緒に作りませんか」というスタンスです。既成のAIサービスやプロダクトを一律で提供するのではなく、クライアント企業のニーズから出発し、何が課題か、どう変革したいのかなどをとことん聞く。併せて、業界の構造や文化なども含めてクライアント側から知見を得て開発に活かしています。目線を合わせる。両者のギャップを出来るだけなくす。その先に見えてくるのが、求めていたAIの姿だと思います。
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